よく企業に起こりえることですが、上司はほとんどこれに気づかず、不成功の道を歩んでいきます。
私もコンサルティングをしていてよくこのシーンに出会うことがあります。研修や会議の席で、合意に至ったものの、ほんとうはほぼ全員が終わってい ないことがあります。そのときは、事業を進めていく際に、スタッフが動きません。合意したのに動かない理由を聞くと、「あの時は、ハイというしかありませ んでした」と答えます。これはスタッフが悪いのではありません。たぶんに経営者の意思決定フローのつくりかたに問題があります。
また、プロジェクトで提案がなされたとき、反対意見がひとつもない場合は、その案件は大方失敗します。これもアベリーンへの道を歩んでいることに なります。
批判・非難が横行している組織に出やすい傾向で、交流分析のゲーム分析にも似たものです。スタッフが言うことを聞かないからといって、指示命令を 強くすると、自主性がなくなります。そして、このような言葉がでてきます。「言ったはずだ」「教えたはずだ」。これをハズ管理といい、上司として最も「ハ ズかしい」管理と言われています。
人を動かすとはそういうものではないことはわかっていても、マネジメントは難しいと考えていますが、ひとつだけマネジメントの真理があります。上 司自らが「変革する」努力をしなければ、部下は決して変わらないということです。
批判・非難を交流分析では、ディスカウント(値引き)といいます。人間を値引きしたくはないものです。
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