FP講座:ライフプラニング 療養病床

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  またまた今日の日経。充実してますな~。
 病院の入院ベッドは大きく二種類に分けることができます。ひとつは病気や怪我などの患者が入る普通のベッド。制度上は「一般病床」と呼ばれています。
 もうひとつは、慢性病の患者のための長期入院用ベッドです。状態が悪化しないように療養することが中心なので「療養病床」と言っています。実質的には、体が弱ったり、認知しょうがあったりする高齢者の入院がほとんどなので、期間が一年を超えることも珍しくありません。この療養病床のベッドが医療・介護制度の改革に関連して削減されようとしています。その内容を簡潔にまとめて紹介します。

1.現状
☆全国には、療養病床は38万人分、一般病床は105万人分存在する
☆療養病床は医療保険を使って入院するベッド(25万人分)と介護保険を使って入院するベッド(13万人分)に分かれるが、利用者にとっては大きな違いはない。

2.改革の方向性
☆今後6年をかけて、療養病床を焼く15万人分に減らす方針を決めた(政府が)
☆本当に治療が必要な人だけが入院する施設にして、使える保険も医療保険だけにする。
☆残る23万人分の療養病床は介護施設に衣替えしてもらう方針。(国会提出中)


3.現状の原因・問題点・課題
☆厚生労働省が昨年、療養病床に入院している高齢者の状態を調べたら、ほぼ半数は意思による処置が「ほとんど必要ない」という結果が出た。→年をとって体が弱り、一人で生活するのはつらい。かといって、常に身の回りの世話をしてくれる家族もいない。老人ホームなどの介護施設に入ろうとしても満室だったり、費用負担が大きい。そんな社会の隙間を縫うように一部の病院が行き場所のない高齢者の受け入れ先となってきた。急な病気などによる一般的な入院ではないので、「社会的入院」と呼ばれている。

☆医師や看護師など人件費の高い専門職の職場である病院に入ると大きなコストがかかる。この費用の大半は税金や健康保険料によってまかなわれている。→財政負担を減らす。←本来は必要のない入院費用まで負担ができない。

介護施設は、病院に比べればコストは安くすむ。→これまで入院していたような高齢者が介護施設や自宅療養すれば費用を減らすことが出来る。

3.今後の課題
☆高齢者の立場
 行き場がなくなる。在宅療養には限度がある。
☆病院側
 療養病床は生活の場となるため、改造が必要→かなりとまどっている

どちらにしても、生活の場の質を高める方策が、国だけではなく「個人」にも必要でしょう(ここだけは私の意見)

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このページは、宝徳 健が2006年3月12日 11:54に書いたブログ記事です。

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