昨年亡くなった、宇佐美史郎氏の思い出の第何弾目かです。何弾でもいいですよね。氏は、ある年、SSのオープンに出席して凍った地面で転んでしまい、頭を
強く打ちました。頭蓋骨の一部をとりはずすくらいの重症でした。もちろん一時、本人は意識がありませんでした。確か12月だっと思います。よく覚えていま
せんが、集中治療室で個室だったと思います。
氏くらいの人間となると、たくさんの人がお見舞いに訪れます。私も、ある程度、いろんな人のお見舞いが一巡したときに氏の好きなお饅頭をもって名古屋 (当時)からお見舞いに行きました。
氏くらいの人間となると、たくさんの人がお見舞いに訪れます。私も、ある程度、いろんな人のお見舞いが一巡したときに氏の好きなお饅頭をもって名古屋 (当時)からお見舞いに行きました。
お見舞いに行って、会った瞬間は私のこともわからない様子でした。30秒ほどして、「おっ、宝徳か、よく来たな」とおっしゃいました。そうとうひど
い怪我だったことが推察されます。確か集中治療室だったと思いますが、なぜか人がたくさんいる部屋でした。
しばらくして、「宝徳、頭に骨がはいっとらん。触ってみるか~~」。と言われても触れませんよね。そのうち、部屋の中にいた、宇佐美の社員さんが何かの 用事で部屋からいなくなりました。そのときの会話です。
氏「宝徳、頼みがある」 私「なんですか?」 氏「オープンしたSSが気になってしかたがない。俺を連れて行ってくれんか。社員の誰に頼んでも連れて行っ てくれない」 私「あたりまえでしょう。この部屋をどこだと思ってるんですか。集中治療室ですよ。それに、出かけて転んだりしたら、ほんとに死んでしまい ますよ」 氏「ころばないようにするから(氏はこういうかわいいところがあります)」 私「そういう問題じゃないでしょ。ダメです」
氏「お前までそんなことを言うのか。もうお前とは口をきかない・・・」 と言って不機嫌に黙り込みました。
しばらくして、「宝徳、頭に骨がはいっとらん。触ってみるか~~」。と言われても触れませんよね。そのうち、部屋の中にいた、宇佐美の社員さんが何かの 用事で部屋からいなくなりました。そのときの会話です。
氏「宝徳、頼みがある」 私「なんですか?」 氏「オープンしたSSが気になってしかたがない。俺を連れて行ってくれんか。社員の誰に頼んでも連れて行っ てくれない」 私「あたりまえでしょう。この部屋をどこだと思ってるんですか。集中治療室ですよ。それに、出かけて転んだりしたら、ほんとに死んでしまい ますよ」 氏「ころばないようにするから(氏はこういうかわいいところがあります)」 私「そういう問題じゃないでしょ。ダメです」
氏「お前までそんなことを言うのか。もうお前とは口をきかない・・・」 と言って不機嫌に黙り込みました。
私は話している途中でなきそうになりました。そして心の中で、「この人は、ほんとうに事業を愛しているんだなぁ。事業が成功するということはこん なにも純粋になるということなのか」と思いました。
今、盛んに心の経営が叫ばれています。もちろん経営の技術は必要なのですが、日本人が本来得意としてきたことが今になって見直されようとしていま す。非常に難しいことなのですが、とても単純なことです。事業と社員と顧客を愛する誰よりも強い心。事業のスタートなのでしょうね。
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