ユビキタス・バイオセシング

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  先週の産経新聞の夕刊に、面白い記事が乗っていました。医療ジャーナリストの 渡辺勉さんという方の記事です。
 病気を、予防したり早期発見するために、携帯電話などを利用して体調を把握するシステムの開発が本格的に始まっているそうです。いつでもどこでも検診できるシステムを「ユビキタス・バイオセシング」というそうです。
 「ユビキタス」はIT用語ですね。私たちの子供の頃は、将来は大型のマザーコンピュータが末端のコンピュータに指示を出して人間を支配するのでは内科な どという、鉄腕アトムみたいな世界を創造していましたが、実際には、私達は、自分たちのPCでいろいろなコントロールを発信し、中央コンピュータで制御す るものではなくなってきました。インターネットのおかげですが、このように、「いつでも、どこでも」できるということを「ユビキタス」といいます。語源 は、ラテン語de[いたるところに存在する」とう意味です。
  以下、記事の抜粋です。
「ユビキタス・バイオセシングに詳しい東京医科歯科大学生態材料研究所の三林浩二教授よると、体調が悪くなると、必ず体のなにかに変化が起こり、その変化をいち早くとらえることができれば、病気の早期発見や予防に役立つという。
 これまで変化を知る指標としては、血圧や血糖値、コレステロール値や腫瘍マーカーなどが知られているが、ほとんどが医療機関に行き、血液を採取するなどしなければならなかった。
 しかし、三林教授は「体臭などが分析できれば、体を傷つけることなく、以上をキャッチできる指標の研究が進んでいます」という。「それらを感知できるセ ンサーを開発すれば、ユビキタス・バイオセシングは実現できるのです」と、近い将来このシステムが可能になると予想する。
 指標のひとつとして、体臭の研究が進んでいる。犬やネズミ、ヤツメウナギは体臭によって癌を感知する能力があるとされている。
 NPO法人のLPC福祉犬育成協会は「癌探知犬」の育成を明海大学歯学部の外崎肇一教授と共同で行っている。
 医療機関の協力で、さまざまながん患者の呼気を集めて、犬ににおいをかがせて、がん患者の呼気を選ばせる訓練をしている。その方法は、四つの箱のうち一つにがん患者の呼気を入れておき、犬にどの箱ががん患者の呼気かを選ばせる。
 同協会では、これまでに、数等の犬に胃がんや肺がん、食道がん、前立腺がんの人の呼気をかぎ分けられる訓練を行ってきた。同協会のマリーンは、ほぼ100%かぎ分けることが出来「癌探知犬」第一号とされている。
 マリーンは実験だけではなく、実際に癌を早期発見してこともある。マリーンを取材に来たカメラマンの周りをうろうろしていたことがある。そのカメラマンは気になり、癌検査をしたところ、かなり早期の肺がんが見つかった。
 三林教授はこう話している。
「においセンサーなどの開発は大変ですが、運転している車やパソコン、携帯電話など身近なものにセンサーを組み込むだけで体調の管理が出来れば、予防医学の発展に寄与することは間違いありません」

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このページは、宝徳 健が2006年3月20日 11:38に書いたブログ記事です。

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