どの本よりわかりやすい古事記

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   第3回目です。イザナミを亡くしたイザナギは、悲しみのあまり、どうしても妻に会いたくて死者が住んでいる地下の冥府に行くことにしました。そして、この 世とあの世をつなぐ扉を開いて「お願いだから帰ってきておくれ~」と声をかけました。
   そうすると暗闇の向こうからイザナミの声がします。「どうしてもっと早く来てくれなかったの? 私はもう黄泉の国の食べ物を食べてしまったので戻れ ません」 イザナギ「お前がいないことなど考えられない。そこをなんとかできないだろうか」 イザナミ「あなたがそんなに言うのなら、黄泉の国の神様に頼 んでくるから、少し待っててください。でも、待っている間絶対に私を見てはいけませんよ」 イザナギ「わかった・・・・」

 ところがいくら経ってもイザナミは戻ってきません。シビレを切らしたイザナギは、火をともし、中を覗き込みました。すると、いとしい妻が、地獄の 鬼たちとまぐわっているではありませんか。 イザナミは「私に恥をかかせたわね~」と言って追いかけてきました。
 イザナギは懸命にもとの世界に戻るために逃げます。地獄の鬼たちも追いかけてきます。つかまれば死人の世界に連れて行かれます。

 イザナギは、自分の髪飾りを後ろに投げつけます。するとそればブドウになったので、鬼たちはそれをむさぼり食べて追撃が鈍りました。 イザナギは どんどん逃げます。ところが、また追いつかれそうになったので、今度は櫛を投げました。するとそれがタケノコになったので、鬼たちはまたそれを食べて追撃 が鈍りました。 今度は、黄泉の国の軍団がたくさん追いかけてきます。イザナギは十拳の剣(とつかのつるぎ)を引き抜いて、振り回しながら逃げます。

 とうとうこの世とあの世の境目に来ました。そこにあった、桃木を見つけ、桃の実を、黄泉軍団に投げつけます。 桃は汚れを祓うという言い伝えがあ ります。中国でも、桃は天上界の食べ物です。きっととてもおいしかったんでしょうね。私も大好きです(ってこんなことどうでもいい)

 イザナギが振り返ると、そこにはすごい形相をしたイザナミがいます。恐くなって、この世とあの世の境の戸を閉めました。すると、向こうからイザナ ミの声がします。
「うらめしい! これからはお前の国の人間を一日千人殺してやる~」

 イザナギ「それでは私は1500人人間をつくろう」(こうして人間社会は人口が増えるようになりました)。

 イザナギは、穢(けが)れをはらうために海原に飛び込んで禊(みそぎ)を行いました。そのときにいろいろな神様が生まれるのですが、阿曇(あず み)一族の神「海神(ワタツミ)」や住吉神社の神「墨江(すみのえ)」の神様もこのとき生まれています。阿曇一族はその後いろいろなところに住んでいま す。例えば愛知県の渥美半島は「あずみ」がなまったものであり、長野県の安曇野なんかもそうです。

 そして、最後に左目を洗ったときにお生まれになったのが天照大神様、右目を洗ったときにお生まれになったのが月読命(つくよみのみこと)、鼻を 洗ったときにお生まれになったのがスサノオの命です。
 おっもしろいでしょ~。

 次回は、天照大神様とスサノオノミコトの対決、有名な天の岩戸の話しなんかしますよ~。 日本発のストリッパー アメノウズメなんかも出てきま す。お楽しみに。

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このページは、宝徳 健が2006年4月 7日 21:10に書いたブログ記事です。

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