ところがいくら経ってもイザナミは戻ってきません。シビレを切らしたイザナギは、火をともし、中を覗き込みました。すると、いとしい妻が、地獄の
鬼たちとまぐわっているではありませんか。 イザナミは「私に恥をかかせたわね~」と言って追いかけてきました。
イザナギは懸命にもとの世界に戻るために逃げます。地獄の鬼たちも追いかけてきます。つかまれば死人の世界に連れて行かれます。
イザナギは、自分の髪飾りを後ろに投げつけます。するとそればブドウになったので、鬼たちはそれをむさぼり食べて追撃が鈍りました。 イザナギは どんどん逃げます。ところが、また追いつかれそうになったので、今度は櫛を投げました。するとそれがタケノコになったので、鬼たちはまたそれを食べて追撃 が鈍りました。 今度は、黄泉の国の軍団がたくさん追いかけてきます。イザナギは十拳の剣(とつかのつるぎ)を引き抜いて、振り回しながら逃げます。
とうとうこの世とあの世の境目に来ました。そこにあった、桃木を見つけ、桃の実を、黄泉軍団に投げつけます。 桃は汚れを祓うという言い伝えがあ ります。中国でも、桃は天上界の食べ物です。きっととてもおいしかったんでしょうね。私も大好きです(ってこんなことどうでもいい)
イザナギが振り返ると、そこにはすごい形相をしたイザナミがいます。恐くなって、この世とあの世の境の戸を閉めました。すると、向こうからイザナ
ミの声がします。
「うらめしい! これからはお前の国の人間を一日千人殺してやる~」
イザナギ「それでは私は1500人人間をつくろう」(こうして人間社会は人口が増えるようになりました)。
イザナギは、穢(けが)れをはらうために海原に飛び込んで禊(みそぎ)を行いました。そのときにいろいろな神様が生まれるのですが、阿曇(あず み)一族の神「海神(ワタツミ)」や住吉神社の神「墨江(すみのえ)」の神様もこのとき生まれています。阿曇一族はその後いろいろなところに住んでいま す。例えば愛知県の渥美半島は「あずみ」がなまったものであり、長野県の安曇野なんかもそうです。
そして、最後に左目を洗ったときにお生まれになったのが天照大神様、右目を洗ったときにお生まれになったのが月読命(つくよみのみこと)、鼻を
洗ったときにお生まれになったのがスサノオの命です。
おっもしろいでしょ~。
次回は、天照大神様とスサノオノミコトの対決、有名な天の岩戸の話しなんかしますよ~。 日本発のストリッパー アメノウズメなんかも出てきま す。お楽しみに。
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