周王朝に滅ぼされたのは殷です。これは、伝説上の王朝といわれていたのですが、近年、その遺跡が発見されました。殷の最後の王は紂王です。紂王は最初は、文武にすぐれたとても良い王でした。でも、だっき(字を忘れました)という側室をおいてから、おかしくなりました。
さて、今日は、文王が、太公望に君臣の礼をたずねる「大礼編」です。
中国の王朝は、ほとんど同じことが原因で崩壊し、新しい王朝になっています。人間の性(さが)ですね。この大礼編のように、①進言に耳を傾けること、組織の風通しをよくすること、②明、すなわち洞察力をもつこと、を怠らなければ、殷はもっと続いたのでしょう。
さて、今日は、文王が、太公望に君臣の礼をたずねる「大礼編」です。
中国の王朝は、ほとんど同じことが原因で崩壊し、新しい王朝になっています。人間の性(さが)ですね。この大礼編のように、①進言に耳を傾けること、組織の風通しをよくすること、②明、すなわち洞察力をもつこと、を怠らなければ、殷はもっと続いたのでしょう。
企業経営にもいえることです。
文王(以下文)「君臣の礼はどうあるべきか」
太公望(以下太)「万民に君臨するのが君主、上の命令に従うのが臣下です。ただし、君主たる者は君臨しても臣下を遠ざけるようなことをしてはなりません。 臣下たるものは、命令には従っても隠し立てはなりません。君主はあまねく恩恵を施し、臣下はそれぞれに職分を守るのです。そういう君主のあり方は、万物に 恵みをたれる天のようなもの、臣下のあり方は、万物を載せて動かない大地のようなもの。一方は天のごとく、一方は台地のごとくあって、はじめて君臣の礼が 定まるのです。
文「では、君主としての心構えについてはどうか」
太「ゆったりと構えて動かない。柔軟に対処しながら筋を通し、与えることを心がけて人と争わない。虚心になって公平を旨とし、つねに正道をもって万民に臨むことです」
文「では、進言を聞くときの心構えについてはどうか」
太「みだりに聞き入れてはなりませんが、頭から拒否してもなりません。みだりに聞き入れると自分を見失い、頭から拒否すると諫言(かんげん)の道を閉ざし てしまいます。高山は、仰ぎ見ることは出来ても次頂上を極めることはできませんし、深淵は、深いことはわかっていてもその深さを確かめることはできませ ん。それと同じように、君臣の心は常に平静で、臣下からはうかがい知ることができないものです」
文「では、明知であるためにはどうすればいいか」
太「目は良く見え、耳はよく聞き取り、心はよく察することが大切です。ですから、天下万民の目をもって見れば、見えないものはなく、天下万民の耳をもって 聞けば、聞こえないものはなく、天下万民の心をもって察すれば、察せられないものはありません。この三つのことを心がければ、明知を発揮してなにごとも見 通すことができるようになります。
太公望(以下太)「万民に君臨するのが君主、上の命令に従うのが臣下です。ただし、君主たる者は君臨しても臣下を遠ざけるようなことをしてはなりません。 臣下たるものは、命令には従っても隠し立てはなりません。君主はあまねく恩恵を施し、臣下はそれぞれに職分を守るのです。そういう君主のあり方は、万物に 恵みをたれる天のようなもの、臣下のあり方は、万物を載せて動かない大地のようなもの。一方は天のごとく、一方は台地のごとくあって、はじめて君臣の礼が 定まるのです。
文「では、君主としての心構えについてはどうか」
太「ゆったりと構えて動かない。柔軟に対処しながら筋を通し、与えることを心がけて人と争わない。虚心になって公平を旨とし、つねに正道をもって万民に臨むことです」
文「では、進言を聞くときの心構えについてはどうか」
太「みだりに聞き入れてはなりませんが、頭から拒否してもなりません。みだりに聞き入れると自分を見失い、頭から拒否すると諫言(かんげん)の道を閉ざし てしまいます。高山は、仰ぎ見ることは出来ても次頂上を極めることはできませんし、深淵は、深いことはわかっていてもその深さを確かめることはできませ ん。それと同じように、君臣の心は常に平静で、臣下からはうかがい知ることができないものです」
文「では、明知であるためにはどうすればいいか」
太「目は良く見え、耳はよく聞き取り、心はよく察することが大切です。ですから、天下万民の目をもって見れば、見えないものはなく、天下万民の耳をもって 聞けば、聞こえないものはなく、天下万民の心をもって察すれば、察せられないものはありません。この三つのことを心がければ、明知を発揮してなにごとも見 通すことができるようになります。
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