孫子の兵法:始計編

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  六韜三略のあとに書くつもりだったのですが、もう掲載します。理由は、手帳に書いて一日にひとつずつ暗唱しているのですが、1週間ごとに、日の手帳をリ ニューアルするので、忘れてしまうといけないからです。私の勝手な都合で掲載しますが、これもとても面白い。第二次世界大戦は、指導者たちが孫子の兵法を 知らなかったから負けたと言われています。私が暗記した分(1週間に7個)を毎週掲載してまいります。
 まず、始計編。テーマは「其の情を索(もと)む」。意味は、「相手と自分、どちらが有利なのか、まず実情を探る」ということです。リーダーが、まず実情 をきちんと調べるなら、そのリーダーに任せて安心です。そのリーダーにやりたいようにやらせてあげればきっと勝ちます。逆はだめです。

1.兵は国の大事、死生の地、存亡の道、察せざるべからず。
「戦争は国の一大事である。どんなときに死に、どんなときに生きるのか、どうすれば生き残り、どうすれば滅び去るのか、それらについてまず知ることが必要だ」。つまり、気安く戦ってはだめだということです。

2.これを経(おさ)めるに五事を以ってし、これ校(くら)べるに計を以ってし、その情を索む。
「勝つために必要な五つをそろえ、戦う前に七つの観点で勝ち目をはかる」
【勝つために必要な五つのこと】
①みんなが心をひとつにしている
②天の時を得ている
③地の利を得ている
④将軍が優れている
⑤決まりが守られている

【戦争をする前に調べておくべき七つのこと】
①君主はどちらがモラルを大切にしているか
②将軍はどちらが有能か
③天の時、地の利はどちらが得ているか
④命令はどちらがよく守っているか
⑤軍隊はどちらが強いか
⑥兵士はどちらが訓練されているか
⑦賞罰はどちらが公正に与えられているか

3.利を計りて、以って聴き、すなわちこれが勢いを為し、以って、その外を佐(たす)く
「勝ち目があると分かってから開戦を決め、そのときには策略をめぐらせて有利な状況をつくる」

4.勢いは、利に因りて権を制するなり
「勢いというものは、どうすれば有利になるかを考えて、臨機応変にうまくやっていくことだ」

5.兵は詭道(きどう)なり
「戦争とは、いかに相手をだますかで勝敗が決まってくるものだ」

6.能(よ)くしてこれに能くせざるを示し、用いて、これに用いざるを示す
「できるのに、できないふりをする。用いているのに、用いていないふりをする」

7.近くして、これに遠ざかるを示し、遠くして、これに近づくを示す
「近づきながら、遠のいているように見せる。遠のきながら、近づいているように見せる」

また、来週。

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このページは、宝徳 健が2006年12月31日 06:58に書いたブログ記事です。

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