孫子の兵法

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  1月28日~2月3日までに暗証したものです。難しいとのご意見が多いので、少し解説を加えながら。
1.まず勝ちて、後に戦いを挑む

 勝てる状況をつくってから戦えということです。成功する人はやみくもに動いたりしません。まず実力を磨いたり、チャンスをうかがったりします、。こうし て状況が有利になってから行動を起こします。孫子の兵法の特徴は、「戦争をなるべくせずに勝つ」ということです。日露戦争の日本は、できるなら戦争を避け たい。よしんばはじまってもできるだけ早く終わらせるというものでした。一方、大東亜戦争(第二次世界大戦)の日本は、一億玉砕。孫子の兵法に反していま すね。

2.地は度を生じ、度は量を生じ、量は数を生じ、数は称を生じ、称は勝ちを生ず
 意味としては、「土地の形状から戦闘の程度が割り出され、戦闘の程度から必要な物量が割り出され、必要な物量から動因の規模が割り出され、動員の規模から自他の優劣が割り出され、自他の優劣から時軍の勝利が割り出される。
 とにかくしっかり計算せよということです。「戦略は細部にわたる」(竹中平蔵)。日露戦争当時の秋山真之参謀は、日本海海戦に勝つために、気が狂わんばかりの情報収集と計算をします。大東亜戦争では、アメリカの物量を知らなかったのではないでしょうか。

3.勝者の戦いたるや、積水を千尋の谷に決するが如し
 勝てる人のやり方は、たっぷりと水をためてから、それを一気に谷に落とすようなものだ。
 実力をつけて、満を持してからうごけということです。

4.木石を転がすがごとし
 ここから兵勢編に入ります。
 丸太や丸石を坂の上から転がすようにする。つまり、戦う力を強めるということ。兵士におのずと勢いがつくように工夫して自軍を優勢にすることが名将のやり方です。

5.衆を治めること、寡を治めるごときは、分数これなり
 小隊を動かすように大群をスムーズに動かせるのは、きちんと組織立てているからだ。
 企業経営における経営絵者の役割は、小さなことをこまごま言うのではなく、戦略により方向性を決め、「人(組織機能)」、「もの(流通機能)」、「金(金融機能)」を整えることです。その中の組織機能の話です。

6.衆を戦わすこと、寡を戦わすごときは、形名これなり
 小隊を戦わせるように大群をスムーズに戦わせられるのは、きちんと信号が伝わるからである。
 意思の疎通、コミュニケーションの話です。いつの時代も変わりませんね。これも組織機能をつくることを述べています。収益の上げ方ばかりつくっても、組織機能が整わないとだめです。そのことにどう経営者がこだわるかです。

7.兵を加うるところ、暇(か)を以って、卵(らん)に投ずるごとき者は、虚実これなり
 まるで卵を石に投げるつけるように、たやすく敵を撃破できるのは、充実した力で敵の虚弱なところを攻めているからだ。
 得意なことで勝負するということです。あたりまえのことですが、なかなかできていない。相手の強いところで戦おうとすることが往々にしてあります。ま た、自分の弱いところから治そうとする人もたくさんいます。得意なところと相手の弱いところから。ランチェスター理論もそうですね。

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このページは、宝徳 健が2007年2月 5日 07:00に書いたブログ記事です。

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