経営者必見!六韜三略:武韜

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  今日は、三疑篇です。相手を突き崩す策略です。
 強力で、しかも結束の固い相手に、まともに戦いを挑んでも、勝ち目に乏しいものです。戦いを挑む前に、さまざまな仕掛けを講じて相手を打ち崩す。現在の商売の対競合作戦にも通じそうです。特にSS業界。元売と組んで、また元売が利用して、横暴なふるまいをする業者が闊歩している状態です。私なりに、それ以外の石油販売事業者の参謀として、何か方策を考えたい。
 ただし、これらの策は、ばれてはいけません。批判や失笑を買うだけです。謀略はあくまでも「周密(しゅうみつ)を宝となる」です。

武王(以下、武)「この手で天下を統一したいと思うのだが、不安なことが三つある。それはほかでもない、第一に、わが方の力が足りなくて強敵を破ることができないこと、第二に、敵の君臣関係を離間できないこと、第三に、敵の兵士の結束を崩すことができないことである。なんぞよい策はあるか」
太公望(以下、太)「それにはまず相手に逆らわず、慎重に謀をめぐらし、ふんだんに金銭をばらまくことです。そもそも強敵を攻めるには、相手が戦力を増強し、勢力を拡張するようにしむけます。強くなりすぎれば必ず折れ、拡張しすぎれば必ず欠けるものです。つまり、強敵を破るには相手の強さを逆用し、親密な相手を離間するには、親密であることを利用し、兵士の結束を崩すには兵士の弱点につけこむのです。
 謀をめぐらすには、あくまでも周到かつ秘密でなければなりません。事件を起こして反応を確かめ、利益をばらまいて食いつかせれば、必ず争いの心が生まれます。君臣の関係を離間しようとすれば、まず、寵愛されている臣下にとりいり、彼らを通じて君主のほしがる者をなんでも与えてやります。そうしておいて、急に寵臣との関係を断ち切るのです。君主にしてみれば、欲しいものが手に入らなくなるわけですから、寵臣に対して疑惑の目を向けるにちがいありません。
 そもそも強敵を攻めるには、なによりもまず君主の目を塞いでしまい、そのうえで、軍事行動に乗り出して人民の害を取り除いてやるのです。そのためには、美女を贈って色香に溺れさせたり、利益をちらつかせて食いつかせたり、珍味や音楽にのめりこませたりするのです。その一方で、君臣関係の離間をはかり、民心も離反するよう工作するのです。ただし、これらの謀はけっして敵にさとられてはなりません。知らぬ間に敵をわが術中に引き入れてこそ成功するのです。
 敵の人民に対しては、惜しげもなく、慈しんでやるのです。心がはたらくことによって知恵が生まれ、知恵を使うことによって財貨が手に入り、その財貨を施すことによって人民が集まってきます。人民の中から賢者を見出し、かれらの助けを借りることによって、天下の王となることができるのです。

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このページは、宝徳 健が2007年3月19日 01:48に書いたブログ記事です。

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