孫子の兵法(最終回)

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4月30日~5月5日までに暗唱したものです。いずれ、経営と兵法を書いてみたいと考えています。

1.三軍の事の間より親しきはなく、賞の間より厚きはなく、事の間より密はなし。
 軍事においては、スパイと一番親しくなるべきだ。恩賞については、スパイにいちばん多く与えるべきだ。任務については、スパイの活動を一番秘密にすべきだということです。日露戦争で、政府は、明石大差に投じの100万円を持たせ、ヨーロッパに派遣します。そして、ロシアを反対側からかく乱させました。

2.聖智にあらざれば、間を用いるあたわず。仁義にあらざれば、間を使うにあたわず。微妙にあらざれば、間の実を得るにあたわず。
 すぐれた智恵がなければ、スパイを役立てることはできません。やさひく正しくなければ、スパイは使えません。人情の機微が分からない人には、スパイは本当のことを答えません。
 難しいものですね。戦国時代も、すぐれた武将にはすぐれた間者がいました。池波正太郎の「真田太平記」は面白い。

3.間事の未だ発せずして先に聞く者は、間の告げるところの者と与(とも)に皆死す。
 スパイ活動で得た秘密をまだ講評していないのに、すでに知っている人がいれば、その秘密をつかんできたスパイと、その秘密を知ってしまった人を共に死刑にします。それほど、この時代は厳しかったのでしょう。

4.必ず、其の守将、左右の謁者、門者、舎人の姓名を先ず知り、吾が間をして必ず之を索(もと)めて知らしむ。
 撃ちたい敵軍、攻めたい敵城、それを守る武将、そしてその伝令係り、門番、執事などの名前を先ず知り、その人たちについてスパイに調べさせ、報告させないといけないという意味です。つまり、まず人物を知ることからはじめるということ。経営も一緒ですね。

5.必ず敵間の我を間(うかが)いに来る者を探して、因りて之を利して導きて、之を舎(お)く。故に反間の得て使うべし。
 まちがいなく自軍をスパイしに来た者をとらえ、その者を利益で味方にしてしまう。だからこそ、敵のスパイを自分のスパイとして使うことができるという意味です。

6.よく上智を以って間となす者は、必ず大功を成す。これは兵の要(かなめ)、三軍の恃んで動くところなり。
 すぐれた智恵のある人をスパイにできた人は、大成功をおさめる。このスパイ活動こそ、軍事の要であり、全軍の行動を支えるものである。
 今の、日本は・・・。怖いですね。

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このページは、宝徳 健が2007年5月 6日 05:33に書いたブログ記事です。

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