経営者必見!六韜三略:虎韜

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   今日は、必出(ひつしゅつ)篇です。強敵に取り囲まれた窮地をどのように脱出するか。経営でもよくありますよね。そういうときは、強みを選択と集中!相手と同じことをやらない。
 それにしても、太公望は軍師として武王(経営者)の頭の中に明確なイメージを持たせています。これがすごい。部下は、上司にこういう接し方をすればいい のかもしれませんね。私たちコンサルタントも、同じです。経営者にいかに良いイメージをもってもらうか。さあ、楽しんでください。

武王(以下、武)「軍を率いて深く諸侯の領内に進攻したとき、まわりをぐるりと包囲され帰路も糧道も断たれてしまい、しかも敵は大軍で食料も多く、険阻な地形に布陣して守りも固かったとする。このような窮地を脱するにはどうすればいよいか」
太公望(以下、太)「このような窮地を脱するには、武器や器具の損耗を避けながら、優先果敢あるのみです。敵の手薄なところ、備えのないところを見つけ出 せば、必ず脱出できます。まず、将兵に黒い旗と武器を持たせ、馬には牧をふくませてから、夜陰にまぎれて出動します。勇猛で足が速く果敢に戦う兵士は、先 鋒として敵の屯営を突き崩し、味方のために道を切り開きます。強弩の発射に長けた兵士は、後において伏兵とし、弱卒や戦車、騎馬は真ん中におきます。この ような配置を終えてから、おもむろに出動するのです。けっしてあわててはなりません。
 移動中は、戦車をもって前後を守り、大楯をもって左右に備えます。敵が我が軍の動きに気づいたなら、勇猛な先鋒部隊が機先を制して襲いかかり、弱卒と戦 車、騎馬が後に続きます。強弩の部隊は身を潜めて機をうかがい、敵の追撃を察知するや、いっせいに起き上がって敵の背後を攻撃します。そのさい、あかあか と松明を照らし太鼓を打ち鳴らして襲い掛かれば、敵は天から降ったか地から湧いたかと驚きあわてましょう。そこを全軍一丸となってたたみかければ、必ず突 き崩すことが出来ます」

武「前に大河や広い堀、深い谷などがあって、渡ろうにも船の用意がなく、しかも敵は砦にたてこもって我が進路をさえぎり退路をふさぎ、物見を出して 警戒感怠りなく、険塞の守りをすべて固めた上、前方からは戦車と騎兵が、広報からは精強な部隊が攻撃してきたとする。このような場合、どうすればよい か」。

太「大河や広い堀、深い谷のあるところは、敵の守らないところ。かりに守っていたとしても手薄なはずです。そこで浮き舟と筏を使って、我が軍を渡 し、勇猛の士に指示を与えて敵陣に突入させ、死に物狂いで戦わせるのです。その際、我が軍の輜重(しちょう)や食料を焼き払って、将兵に向かって『力の限 り戦えば生き残るし、そうでなければこれまでだ』とはっきり言い渡します。
 首尾よく敵陣を突破したら、後軍にかがり火をたかせて敵の動静をうかがわせ、全軍を草木や丘陵、険阻な地に伏させます。敵の戦車や騎馬も遠くまでは追っ てこないでしょう。そこで烽火を合図に全軍を終結させ、四隊から成る攻撃用の陣形をつくって敵の襲来に備えるのです。このように全軍が闘志をみなぎらせ優 先すれば、どんな相手でも突き崩すことができます」

武「よくわかった」

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このページは、宝徳 健が2007年7月 2日 02:25に書いたブログ記事です。

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