今日は、金鼓篇。武王が、大混乱に陥ったときにはどうすればいいかと二度問います。でも、太公望は直接その問いには答えません。対処療法と根治療法
ということばがあります。対処療法は、何かことが起きてから治療に当たるもの。根治療法は、起きないように、根本的な問題点・課題を解決しておくこと。経
営指導をしていても、「そんな先のことではなく、今の収益改善をどうすればいいか教えてほしい」とよく聞かれます。もちろん、ある程度の対処療法は必要で
すが、このような問いをする会社で収益がよい会社はあまりありません。今と変わらない過去の思考と行動が今の結果(収益)を生んでいます。結果を変えるの
ではなく、やり方と考え方を変えるという根治療法が必要なのです。
今月は、仕事が忙しく、ブログを書くのに四苦八苦。同じテーマが続いてすみません。
武王(以下、武)「軍を率いて諸侯の領内深く進攻して敵軍と対峙したとき、たまたま厳寒あるいは酷暑の季節で、雨が降り続いて十日もやまない。わが軍の堀
や堡塁はすべて水浸しとなり、要害にある塞(とりで)も守りの役を果たさず、物見も役目を怠り、兵士も警戒心をなくしている。そういう備えのないところへ
敵軍の夜襲にあって大混乱におちいったとする。いったいどうすればよいか」
太公望(以下、太)「軍というのは、警戒を強くすることによって備えを固めるもの、怠れば敗北を招きます。そこで、屯営ではつねに誰何を行い、旌旗を持た せて連絡を密にし、合言葉をもって確かめ合い、声をたやさないようにして、警戒心を外へ向けるのです。さらに、ひとつの屯営を三千人とし、屯営ごとに警戒 を厳しくして結束を固め、兵士一人一人が与えられた責任を果たすようにしむけます。これなら、かりに敵が攻めてきても、警戒の厳しいことを知って撤退せざ るをえなくなります。敵の士気が衰えたと見たら、すかさず精鋭を繰り出して追撃するのです。」
武「敵が、わが方の追撃を察知して強力な伏兵をおき、いつわってどんどん逃げたとする。調子に乗って追撃しているうちに伏兵の急襲にあい、前からも後ろか らも攻め立てられ屯営まで押し戻され、敵軍を前にして全軍が大混乱に陥り、統制を乱して部署を離れる兵士が続出したとする。こんな場合、どうすればよい か」
太「味方を三隊にわけて追撃させるのです。ただし、伏兵のいるあたりを越えて深追いしてはなりません。三隊が全部そろったところで、前後からも左右からも攻め立てるのです。合言葉を徹底させ、きちんと指示を与えた上ですみやかに追撃すれば、必ず破ることができましょう」
太公望(以下、太)「軍というのは、警戒を強くすることによって備えを固めるもの、怠れば敗北を招きます。そこで、屯営ではつねに誰何を行い、旌旗を持た せて連絡を密にし、合言葉をもって確かめ合い、声をたやさないようにして、警戒心を外へ向けるのです。さらに、ひとつの屯営を三千人とし、屯営ごとに警戒 を厳しくして結束を固め、兵士一人一人が与えられた責任を果たすようにしむけます。これなら、かりに敵が攻めてきても、警戒の厳しいことを知って撤退せざ るをえなくなります。敵の士気が衰えたと見たら、すかさず精鋭を繰り出して追撃するのです。」
武「敵が、わが方の追撃を察知して強力な伏兵をおき、いつわってどんどん逃げたとする。調子に乗って追撃しているうちに伏兵の急襲にあい、前からも後ろか らも攻め立てられ屯営まで押し戻され、敵軍を前にして全軍が大混乱に陥り、統制を乱して部署を離れる兵士が続出したとする。こんな場合、どうすればよい か」
太「味方を三隊にわけて追撃させるのです。ただし、伏兵のいるあたりを越えて深追いしてはなりません。三隊が全部そろったところで、前後からも左右からも攻め立てるのです。合言葉を徹底させ、きちんと指示を与えた上ですみやかに追撃すれば、必ず破ることができましょう」
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