前回は、アジブ乗った船がが磁石島に衝突したところまででした。
アジブは気絶しました。気づいた時には、自分ひとりでした。助かったのはアジブだけだったのです。
アジブは気絶しました。気づいた時には、自分ひとりでした。助かったのはアジブだけだったのです。
島の山頂に向かって上り詰めると、また、意識が朦朧としてきました。するとしばらくたってから、厳かな声がアジブの朦朧とした意識に聞こえてきました。
「アジブ。目覚めて足もとを掘れ。青銅の弓と三本の鉛の矢があるはずだ。その弓矢で、山頂の騎士を撃て。騎士は海に落ちて、馬はお前の足元に倒れる
だろう。馬を足元の穴に埋めよ。やがて大波が山頂を洗い、波の間より一艘の小舟があらわれる。お前はその船に乗り、こぎ手が漕ぐままにして乗っていればよ
い。そうすれば、お前は故国に帰ることができる。だが、忘れるな。アラーの名を唱えてはならない。もし、唱えたら、お前は再び海に漂うことになる」
アジブはいわれたとおりしました。ことはそのように運びました。
でも、故国が見えたとき、思わず・・・
(息子が小さい頃、夜寝る時にこの話をしてげました。すると、ここまで話したとき「アジブ!アラーっていっちゃダメ!」と叫びました。かわいかったな~。でも、夜のお話をすると、楽しさで興奮してなかなか寝ずに困りました。)
思わずアラーを唱えたからたまりません。アジブは大波に襲われて転覆し、漂流のすえ、見知らぬ岸に打ち上げられました。
さあ、これからが面白くなります。次回をお楽しみに。
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