みなさんへ
ボス
新しい期です(4月の手紙)
わが社が9期目に入りました。早いものです。いったい、何が積みあがったのでしょうか? 大きく分けて三つの期間に分けることができます。一番目
は創業したてで結構勢いがあって、儲かっていたときです。一人でやっていました。はっきり言って、この時期は何も積みあがっていません。土台を作るという
一番大切なときに、簡単に儲かってしまったので、会社の基礎をつくることができませんでした。
二番目は、神が鉄槌を下した時期です。大きな事務所をつくって、人をたくさん雇って、機材をたくさん入れて、明確なイメージもないまま、何か事業をやろ
うとしてしまいました。当然のように失敗しました。生活もかなり乱れていました。足腰が立たないくらいお金に苦しんだ時期です。いまでもこのダメージを引
きずっています。人を見る目もなく、人の成長も引き出すことができない自分の馬鹿さかげんにあきれた時期です。思い出すのも嫌な期間ですが、この時期がな
かったら、今の自分はないでしょう。苦しい時期だったのですが、思いがけない仕事が入り、会社が存続できました。いつもギリギリのところで何かが助けてく
れます。
そして現在です。まだまだ、自分に負けてしまう弱いところがありますが、数年前では考えられないくらい、できることが増えてきました。何かが積みあがっ
たのは、この3年間です。三番目の時期に来て、やっと会社の土台が出来てきました。感謝するという言葉を本当に理解できるようになりました。みんなには、
心から感謝しています。関係していただけるたくさんの方々にも、心から感謝します。
後は、自分次第。たくさんのビジネスチャンスが見えるし、イメージできています。これを自分に負けずに、「具体的に計画」し、「具体的に実行」 し、「具体的に検証」することができるようになれば、わが社は大きく発展することでしょう。これまでお世話になった方々に応えるためにも、自分に負けない 自分を創造していきます。「事業とは、勝つことよりも負けないこと」だということを知るようになりました。
○○ちゃん、最後の月だね。この数日間を如何に過ごすかはとても大切です。気の緩みがないようにしてください。また、結婚して、妻となり母となる ときの心構えをしっかりと持ってください。かつて、日本の女性は、世界でもっとも尊敬されていました。日本は男尊女卑などではなかったのです。日本の女性 自身が、自ら無私の精神を実践することにより、他からの尊敬を集めていたのです。十分な教育を受けなくても、尊敬を集めていたのです。武士道の精神を最も 実践したのは、男性ではなく、女性でした。しかし、戦後の誤った教育により、男性も情けなくなったのですが、女性がそのあり方を一変してしまいました。こ れでは、国を支える立派な子供を育てることはできません。「国を治めんと欲する者は、まずその家を齊(ととの)う」。妻と母の役割は重要です(もちろん主 婦も)。自らが期待したり望んだりすることを優先させると家は齊いません。結婚式で神父さんがおっしゃった「耳は二つ、口はひとつ」ということを、しっか りと考えて下さい。これまで、渡した本を何度も繰り返して読んでください。○○ちゃんたちは、最も教育が乱れた時期を過ごしています。気をつけてくださ い。
最後に贈る言葉は、「自覚」「自律」「自立」です。自覚とは、自らを省みる力です。自律とは、省みて、自分を修正する力です。自立とは、修正した ことをやり続ける力です。戦後の誤った教育観念である「自由」と「個性」は、このことを教えてきませんでした。是非、この力をつけて、立派な妻と母になっ てください。とっても期待しています。
ほんとうにお世話になったね。心から感謝します。
○○さん、これからよろしくね。3年前に、仕事を始めたとき、少しお手伝いでも、と思っていたのではないでしょうか。それが、こんなに本格的な仕 事になってしまいました。まあちゃんが退職すると決まったとき、とまどいながらも、たくさんの仕事を受けてくれることを決心していただいて、ほんとうにう れしく思いました。会社が大きく成長していく時期なので、様々な仕事が入ってきてとても忙しくなります。SOHOを復活したりして、工夫をしていきなが ら、会社の成長と一緒に、人間の成長も追及していきましょう。豊かな会社にしていきましょうね。
さあ、不況だろうがなんだろうが、とにかく自分です。責任転嫁をしない人間になることがまず大切です。天は、おそらく私をもっと苦しめるでしょ う。できるなら苦しみたくないのが本音です。でも、苦しみもがいている、格好悪い私の生き方をどうか視ていてください。その中で、逃げずに必ず成長してい きます。
いつもみんなには心から感謝しています。
感謝合掌
以上
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