昨日から「人が宝」という言葉に基づいて「一隅を照らす」を解説しています。これは中国の故事から出た言葉です。
「私の国には、よその国にない立派な玉があります。この玉は、非常に光が強くて、兵車十二乗を照らすことができます。この玉が十個ありまして、これ がわが国の宝です。あなたの国は大変大きな国ですから、定めし立派な宝がたくさんあるのでしょうね」
すると斉の国の王がこう答えました。
「私のところにはそういう立派な玉はありません。しかし、一隅を照らす者、たとえば農業なら農業、外交なら外交と、それを担当させれば立派に責任を 果たすすぐれた人間が各所におります。これが私の国の宝です」
魏の王は恥じ入りました。
企業でもそうですね。不埒な日教組による戦後の誤った学校教育により、一隅を照らすとか、一致団結するという感覚が日本人からなくなってしまいま した。個々バラバラに生きていいという教育ですから。企業現場ではこれが最も困るのです。特にここ数年感じます。自分の好きなことしかしない、自分の気に 食わないことは仕事でもやらない。びっくりします。自分に都合の良いことなど、生きていて1割もあるかどうかです。ですから、自分の都合の良いことだけで 生きていると、非常にスケールの小さな人間になります。気に食わないけど、決まったら、賢明に自分を懸けていく。そして、その仕事をしっかりとつくりあげ て、一隅を照らせる人間になる。こういう社会にしたいものです。
さて、自分も振り返ります。
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