このシリーズは左下のカテゴリー「和歌」に格納されています。
ながめつつ 思ふもかなし 帰る雁 行くらむかたの 夕ぐれのそら
今日から少しずつ、源実朝の和歌を勉強して行きます。ご存知の通り、鎌倉幕府第三代将軍です。とても悲しい人生となっています。そのことは明日か
ら少しずつ。
実朝の和歌はとても良いということです。特徴として、長い前置きがあることです(詞書といいます)
きさらぎの廿日(はつか)あまりのほどにやありけむ、北むきの縁に立ちいでて、夕ぐれの空をながめて一人をるに、雁の鳴くを聞きてよめる
ながめつつ 思ふもかなし 帰る雁 行くらむかたの 夕ぐれのそら
春になって北へ帰ってゆく雁が列を作って暮れなづむ空の彼方へ消えてゆく、という意味です。
「ながむ」とは、物思いに沈みながら、うつうつとものを見るという意味です。非常に情緒がある歌ですね。まだ、この心境で日々の生活を送ることは できません。
こんな実朝の素晴らしい歌の後で、拙首を読むのは恥ずかしいのですが・・・。
十七年 前に求めし 金太郎 かぶとともに 時を思ひて
五月人形を出しました。子供が生まれたときのことを思い出しました。買いに行ったときのことも思い出しました。
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