四書五経の四書は、「論語」「孟子」「大学」「中庸」です。その中の大学をシリーズでみています。
今日は「仁者は財を以て身を發(おこ)し、不人者は身を以て財を起こす」です。
私たち経営者が気をつけることですね。近江の国(滋賀県)に五個荘というところがあります。近江商人発祥の地です。有名な言葉に「売り手よし、書 いてよし、世間よし」という三方よしの言葉が残されています。近江商人は、自分たちが利益をあげたら、それを地域社会の発展に惜しみなく投じました。日本 も戦前、挑戦には、学校、病院、工場など、日本の税金や日本企業が稼いだお金を、惜しみなく投じました。特に、野口遵(のぐち したがう)という人は、今 の北朝鮮に当たる地域に、日本国内では考えられない、世界でもトップの大化学コンビナートを建設しました。欧米のお金持ちもそうですね。成功したら社会貢 献を考える(ただし、欧米の場合は、自国・同民族に対してですが)。
「己を修め人を治める道」に載っていた、中国の面白い話を掲載して、今日の締めとします。
「溺れている人が道行く人に「助けてくれ」というと、その人が「礼はいくらする」と聞きます。溺れる人が「いくら払う」というと、「それでは安い。 いくらなら助けてやる」と交渉します。すると今後は溺れている人が「それでは高すぎる」といって、とうとう沈んでしまいました」
面白いけど、我が身を振り返ると笑えない話ですよね。
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