こ のシリーズは左下のカテゴリー「戦国策」に格納されています。シリーズでご覧になりたい方はどうぞ。
新シリーズです。中国の古書に「戦国策」というものがあります。人間の生きる智慧が満載です。すこーしずつ紹介しています。周が衰え、秦の始皇帝 が中国を統一する間の、戦国時代の出来事です。
今日から数日間のタイトルは「貧窮すれば、父母も子とせず」です。
蘇秦(そしん)という人がいました、蘇秦は、秦の恵王に政策を十回も上申しましたが、認めてもらえませんでした。着ていた黒豹(こくちょう)の皮衣
は破れ、黄金百金を使い果たして、小遣い銭にも事欠きました。蘇秦はやむなく秦を去りました。
本をからげてひっかつぎ、ずだ袋をさげて、トボトボと足を引きずって歩いています。体はやせ衰え、顔色は黒ずみ、いかにも無念そうです。
家に着きました。妻は機織の手を休めない。兄嫁は飯のしたくもしてくれない。父母は口をきこうともしません。蘇秦は、ため息をつきました。
「妻は夫とも思わず、兄嫁は弟とも思わない。父母もまたそしらぬ顔。それもこれも、みんな秦のせいだ」
さてさて、蘇秦はどうなってしまうのでしょうか。明日のお楽しみに~。
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