このシリーズは左下のカテゴリー「戦国策」に格納されています。シリーズでご覧になりたい方はどうぞ。
戦国策は面白いですね。生きるか死ぬかのギリギリの状況で人間が出す知恵はとても勉強になります。
今日から「百里を行く者は九十を半ばとする」です。
重臣の一人が秦の武王に語りました。
「大王におかれては、斉を軽んじ楚をあなどり、その上、韓を属国あつかいしておられますが、私には納得がいきません。「王者の軍は勝ってもおごら ず、覇者たるものは苦しめられても怒らない」といわれます。勝ってもおごらないから、他国を心服させることできるのです。また、苦しめられても怒らないか ら、隣国を服従させることができるのです。ところがいま王は、魏、趙を押さえ込んだことに満足して、斉との関係が悪化することを意に介しておられません が、これはおごっている証拠。また、韓と宜陽に戦って勝ったものの、韓の同盟国である楚との関係を修復しようとなさいませんが、これは怒りをおさめていな い証拠です。おごりも怒りも、覇者たるもののなすべきことではありません。王のためにも、ひそかにいかがなものかと思うしだいです。詩にも「初めはなべて 良かりしものを、なぜ終わりを良くしたまわぬ」とあります。だから古代の聖王たちも、物事の始めと終わりをことのほか重視したのです」
重臣の換言はまだまだ続きます。明日掲載します。
コメントする