どの本よりわかりやすい南総里見八犬伝

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  予四郎が蟇六一党にさんざん槍で刺されたところまででした。
 予四郎は信乃の手厚い看護も虚しく、助かりませんでした。

 一方で、止めはさせませんでしたが、長年の怨みを十分はらした蟇六は、次の作戦にかかります。こういう悪知恵が働く人って、頭がとまっているときがないんですよね。別のことに頭を使えばいいのに、っていつも思ってしまいます。えっ?お前も結構悪知恵が働くって? はっはっは~、それはそれは。

 話を戻しまして、蟇六は、自分は今は犬塚家の当主で、村長もしているが、由緒は正しくない。だれかの後ろ盾が必要だということと、鎌倉の情勢が、自分を推薦してくれた人と違う人が権力を握ったことなど、自分の立場が危うくなっていることを考えます。

 それには番作が持っている、源氏の棟梁だけが持つ、銘刀村雨丸(むらさめまる)を鎌倉に献上して、自分の地位を確立するしかありません。

 そこで、今回の予四郎の事件をうまく使うことにしました。これが、犬の話をずっとしてきた理由です。回りくどい? まあ、あわてなさんな。これが、八犬伝のいいところなんだから。

 では、つづく。

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このページは、宝徳 健が2009年12月11日 07:02に書いたブログ記事です。

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