和歌

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 万葉集、新年の歌を紹介します。大伴家持(おおとものやかもち)です。

 新しき 年の初めの 初春の 今日降る雪の いや重(し)け吉事(よごと)
「元旦で立春の今日、この雪が降り積もるように、いよよ重なれ、よきことよ」という意味です。

 かつての日本は、コトは「言」は「事」と同じなのです。まさに言霊(ことだま)のさきはふ国です。言葉に表すと言霊の力でその事が実現すると強く期待されました。
 もうお亡くなりになられていますが、江藤淳さんという私の大好きな評論家であり、文学者であった方がいらっしゃいます。この方が書いた「こころ と こと と ことば」という文があります。私はこれを読んだとき、目からうろこがおちる思いでした。日本とはなんと素晴らしい文化を持った国なんだろうと感じました。いや、観じました。 こころで思うことと発する言葉が同じである民族だったのです。素晴らしいですね~。 和歌はその訓練にとってもよい。 和歌二年目。やり続けます。

 では、今年最初の拙首です。ちょっと家持のまねをして見ます。

 新しき 年の初めの 初春の 今日思ふ夢の いや重(し)け吉事(よごと)

 

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このページは、宝徳 健が2010年1月 1日 08:50に書いたブログ記事です。

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