和歌

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 慈恵(じえ)大師という偉いお坊さんの和歌を紹介します。

 夢さめて 衣のうらを 今朝みれば 玉かけながら 迷ひぬるかな
 この和歌を読み解くには法華経の知識が必要です。でも、とても面白い話なので是非聞いてください。お釈迦様がみんなにした話です」

「ある人が親友の家で酒に酔って寝てしまいました。時に親友は出かける用事が出来てしまいました。そこで寝ている友人の着物の浦に大変高価な宝の玉をそっとぬいつけておきました。酔いから覚めた友人はそんなことは知りません。友人の家を出てからは衣食のためにあちこちと渡り歩き苦労をしました。そして再び、その親友に出会いました。親友は「なぜそんなに苦労をしているのか。私は、君が苦労をしなくてすむようにと思って、高価な宝珠を着物に付けておいたのに。ほれ、今もあるじゃないか。
言われてみると宝珠は確かについていました。」

 この話はこの親友を仏に例えています。人々は無知に酔い、仏から与えられている宝珠を見出すことも活用することも知りません。もう、持っているのに、別の物を探して苦しむと言う人間の特性を述べたお釈迦様が話た物語です。とってもいい話ですね。慈恵大師はこの物語を歌に詠みました。


 では、拙首です。ちょっと真似をしてみようかな。

 失ひて 己の周りを よく観れば たくさんあるに まだ迷うかな


 

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コメント(2)

宝徳さん、いつも気付きをありがとうございます。
僕も、明徳を明らかに出来るよう精進します。

岩塚さん、この逸話は私も大好きです。お釈迦様は、いつも同じではなく、聞く人によって話してあげる内容をとても巧みに変えています。
 孔子もそうでしたね。私ももっと勉強していきます。

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このページは、宝徳 健が2010年2月 9日 03:45に書いたブログ記事です。

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