どの本よりわかりやすい南総里見八犬伝

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 犬塚信乃、犬飼現八、犬田小文吾、そして、助け出された額蔵こと、犬川荘助の四犬士が百数十人の兵隊に取り囲まれて万事休すの状態になったところまででした。

仁:犬江親兵衛(いぬえしんべえ) 犬田小文吾の妹ぬいの子供
義:犬川荘助(いぬかわそうすけ) 大塚村で蟇六・亀篠夫婦に雇われていた額蔵


忠:犬山道節(いぬやまどうせつ) 浜路の兄。不思議な行者。
信:犬飼現八(いぬかいげんぱち) 大塚村の信乃の隣に住んでいた糠助の子供。古河で、信乃と対決して一緒に行徳に流れていった。
孝:犬塚信乃(いぬづかしの) 大塚村の番作の子供 浜路の許婚
悌:犬田小文吾(いぬたのこぶんご) 行徳の旅籠屋の息子
 四人は、もはや最後と覚悟を決めました。そこにある老人が舟で通りかかりました。「早く乗りたまえ」。

 三人は舟に乗りました。その間にも川岸から兵は矢を降り注ぎますが、届きません。たまりかねたひとりの兵士は、川の途中まで馬を乗り進め、矢を射ようとします。そのとき、水中から一人の男が浮かび上がって、その兵士を熊手でひっかけ、腰の刀を抜いて兵の首を落としました。別の兵隊達がその男を包囲すると、葦原の中から、忽然、また一人の男があらわれて、槍をしごいてつきかかります。

 老人が言いました。あれがわしのせがれ力二郎と尺八です」。ふっふっふ~、賢明な読者なら、八犬士があと二人であることにここで気づいたでしょう。えっ?この二人も八犬士かだって?し~らないっと。教えな~い。

 老人の舟で岸に上がった四犬士が、、二人の老人の息子の応援のために向こう岸に渡してくれと頼みました。すると、老人は「それはだめです。二人はあんたがたを無事落ち延びさせるために命を捨てようとしているのです。ここに紹介状があります。こkれを、上野(こうづけ)山の麓に住む、音音(おとね)という老婆がいるから、そこを訪ねてください。その手紙を音音に届けていただければ何よりもありがたい。この舟も敵にとられてはまずいから、沈めましょう。さらばさらば」

 と言うと川中に漕ぎ出して、船底の栓を引き抜いて捨てれば、そこから水が入って、小舟はたちまち波の下に沈んでいきました。

 あらら・・・。思いもよらぬ展開。これが八犬伝の面白さですね。 でっ、どうなったかかって?お楽しみに。つづく。

 

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このページは、宝徳 健が2010年2月27日 08:06に書いたブログ記事です。

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