どの本よりわかりやすい南総里見八犬伝

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 現八の放った矢が妖怪の親分の眼に命中したところまででした。

義:犬川荘助(いぬかわそうすけ) 大塚村で蟇六・亀篠夫婦に雇われていた額蔵


忠: 犬山道節(いぬやまどうせつ) 浜路の兄。不思議な行者。
信:犬飼現八(いぬかいげんぱち) 大塚村の信乃の隣に住んでいた糠助の子供。古河で、 信乃と対決して一緒に行徳に流れていった。
孝:犬塚信乃(いぬづかしの) 大塚村の番作の子供 浜路の許婚
悌:犬田小文吾(いぬたのこぶ んご) 行徳の旅籠屋の息子
 二人の家来の妖怪が、親分妖怪を背負いながら逃げていきました。

 現八は、大勢による報復を恐れて、場所を変えて様子を見ることにしました。

 近くの崖をよじ登っていくと、一つの大きな岩窟がありました。その中に、人がいて火をたいているではありませんか。現八は、用心して身構えました。

 そのとき、岩窟から声がしました。

「わしを怪しみ給うな。今夜思いがけず胎内くぐりのそばでわしの仇を討ってくれた人がいたので、たまらず、ずっとお待ちしておりました」

現「こんな深山幽谷にいるとは何ものかな?」
男@そちらへ座ってくだされ。あんたの懐には霊玉があるゆえ、触られたくないんじゃ。おもてなしは何もできませんが、夜寒のきつい折から火にあたってくだされ」

 よく見ると年の頃は三十あまり、させさらばえ、土のような顔色、衣類はボロボロに朽ちていました。その男は、ためいきをつきながら、次のように語りました。


 って、明日に続きます。

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このページは、宝徳 健が2010年4月18日 08:55に書いたブログ記事です。

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