どの本よりわかりやすい南総里見八犬伝

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 角太郎の父に化けた妖怪とその一味が死にました。船虫が逃げたところまででした。

義:犬川荘助(いぬかわそうすけ) 大塚村で蟇六・亀篠夫婦に雇われていた額蔵
礼:犬村大角(いぬむらだいかく) 現八と出会った、妖怪に騙されていた人
智::犬坂毛野(いぬさかけの) 小文吾が軟禁されているときに助けた女に化けていた犬士
忠: 犬山道節(いぬやまどうせつ) 浜路の兄。不思議な行者。
信:犬飼現八(いぬかいげんぱち) 大塚村の信乃の隣に住んでいた糠助の子供。古河で、 信乃と対決して一緒に行徳に流れていった。
孝:犬塚信乃(いぬづかしの) 大塚村の番作の子供 浜路の許婚
悌:犬田小文吾(いぬたのこぶ んご) 行徳の旅籠屋の息子
 現八が船虫を追いかけようとしたことへ、船虫を芝って、ある武士が現れました。この人、ちょい役ですが、名前が必要なので、逸東太(いっとうだ)としておきます。逸東太は、船虫を城まで引っ立てて処分すると言い、連れて行きました。

 さて、角太郎の牡丹の痣は、おしりにありました。まぎれもなく八犬士です。犬村大角礼儀(いぬむらだいかくまさのり)と名を改め、家を整理して犬飼現八と一緒に八犬士を捜すたびに出ました。現八は「信」です。大角は「礼」です。

 さて、逸東太は、船虫を引き立てていきましたが、従者がいないので、宿につくごとに、船虫を自分の部屋の柱につないでおきました。やがて信州の沓掛(くつかけ)の宿に泊まった夜、船虫が言いました。

「もし、あなたとわたしはこの世では仇になりましたが、夜毎あなたの寝顔をつくづく眺めるのが唯一の楽しみになりました。と申すのは、私が武蔵の国にいたとき、幼馴染でむつまじかった夫にそっくりだからなのです。見れば見るほどよく似ています」

 逸東太は、最初相手にしませんでしたが、船虫は、まだまだくどきます。

「なんとつれないお方。私の願いは、この旅の間、そっとあなたを夫と呼ばせていただくことだけでございます。それを許していただければ死罪になろうとも本望です」

 あ~あ、逸東太は、ついに船虫を抱いてしまいます。旅中もてあそんでやろうとスケベ心が起きてしまったのです。

 朝眼が覚めてみると・・・・・。つづく。

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このページは、宝徳 健が2010年4月30日 06:39に書いたブログ記事です。

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