このシリーズは右のカテゴリー「戦国策」に格納されています。
中国古代、戦国時代の人と人とのやりとりや駆け引きが書かれた「戦国策」をシリーズで掲載しています。
今は、燕の国です。今日のテーマは「漁夫の利」です。高校時代に勉強しましたね。
先日、息子から、「お父さん、事務所の本棚には戦国策はある?」と聞かれました。国語の本に出てきたので、どんなものかみたいということでした。へー。
中国古代、戦国時代の人と人とのやりとりや駆け引きが書かれた「戦国策」をシリーズで掲載しています。
今は、燕の国です。今日のテーマは「漁夫の利」です。高校時代に勉強しましたね。
先日、息子から、「お父さん、事務所の本棚には戦国策はある?」と聞かれました。国語の本に出てきたので、どんなものかみたいということでした。へー。
趙が燕を攻めようとしたときのことです。蘇代(蘇秦の弟)は、燕のために、趙の恵王(けいおう)を訪ねて説きました。
「ここへ参る途中、易水(川の名前)を渡りましたが、見ると砂の上にカラス貝が出ています。そこへシギ(鳥)が飛んできて、その肉をつつきました。カラス貝は何をとばかり殻を閉じ、シギの口ばしをはさみます。シギが、
「こいつめ、二、三日雨が降らなければ、くたばるぞ」
カラス貝も
「何をぬかす。ここままでいれば、おまえこそおだぶつだ」
とやりかえします。互いに張り合って譲ろうとしません。そこへ、漁夫がはってきて、両方とも捕まえてしまいました。
さて、今、趙は燕を攻めようとしています。しかし、戦が長引いて人民が疲弊すれば、秦が漁夫の利を占めはしませんか。熟考あってしかるべきです」
恵王は言いました。「なるほど」。そして、燕を攻めるのを中止しました。
「ここへ参る途中、易水(川の名前)を渡りましたが、見ると砂の上にカラス貝が出ています。そこへシギ(鳥)が飛んできて、その肉をつつきました。カラス貝は何をとばかり殻を閉じ、シギの口ばしをはさみます。シギが、
「こいつめ、二、三日雨が降らなければ、くたばるぞ」
カラス貝も
「何をぬかす。ここままでいれば、おまえこそおだぶつだ」
とやりかえします。互いに張り合って譲ろうとしません。そこへ、漁夫がはってきて、両方とも捕まえてしまいました。
さて、今、趙は燕を攻めようとしています。しかし、戦が長引いて人民が疲弊すれば、秦が漁夫の利を占めはしませんか。熟考あってしかるべきです」
恵王は言いました。「なるほど」。そして、燕を攻めるのを中止しました。
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