カウンセリングの技法

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 カウンセリングには三段階がありました。

①リレーションをつくる
②問題の核心をつかむ
③適切な処置をする

 ②の「問題の核心をつかむ」を勉強しています。問題の核心をつかむための、第一である「繰り返し」を引き続き見ていきます。

 もし相手がたくさんしゃべった割には何を言いたいのかつかめないような場合は「あのう、結局、おっしゃりたいことを一言でまとめるとどうなるのでしょうか」と問うのもよいでしょう。相手はもう一度自分の内面を整理し吟味せざるを得ませんから、これがまた自己理解を促進させてくれます。

 あるいは、「すみませんが、もう一度わかりやすく言ってくださいませんか」と率直に言ってもいいでしょう。でも、何回もこういうことを繰り返していると、カウンセラーの感度の悪さにクライエントが失望します。

 さて、要点を繰り返そうと思っても、相手がのべつまくなし話し続けるので、口のはさみようがない場合があります。ある程度話を聴いてから、話をさえぎる勇気を持って、片方の手のひらを相手に向けつつ、「今までのところを要約すると、結局・・・ということですか」と言ってみます。こちらの理解通りでよいということになれば、「はい、どうぞ続けてください」とやればよいでしょう。こんな方法を二、三回用いているうちに、クライエントはだんだん要領よく話すようになります。

 日常会話で「繰り返し」ばかりを用いれば、たぶん相手を不快にさせます。しかし、相談の場面では、クライエントは自分の事で頭がいっぱいになっているので、他者が自分の考えをまとめて繰り返していることを気にする人はいません。カウンセラーと対話しているというより、自己と問答している感じだからです。カウンセラーはこの場合、鏡の役割を演じているのです。「先生の意見はどうですか」と他者の存在を認識した発言をする場合は、大分頭がさめていまる。

 次回は、繰り返しのまとめをします。繰り返しとは、言葉の繰り返しではなく「心の繰り返し」であることを勉強していきましょう。

 戦後の誤った教育により、私たちは、「人間学」という本学を置き去りにしてきてしまいました。ですから、ほとんどの人間の心が病んでいると言っても過言ではありません。自分の意見が受け入れられないと、心が曲がる。自分の気に食わない仕事はしたくない。上司からの指示・指導をパワーハラスメントと受け取る。など、企業現場でも信じられないことが起きています。

 また、企業現場以外でも、モンスターピアレント・モンスターペイシャントなどがいたり、幼児虐待が平気で行われます。ですから、自己を変革させていくためと、他人との接し方を変えて交流を良好にしていくために、私たち素人もカウンセリングを勉強していく事が必要な時代なのかもしれませんね。悲しいですけれど。

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このページは、宝徳 健が2010年9月19日 08:12に書いたブログ記事です。

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