カウンセリングの技法

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 カウンセリングには三段階がありました。

①リレーションをつくる
②問題の核心をつかむ
③適切な処置をする  リレーションを作るために「受容と支持」が必要でした。問題の核心をつかむために「繰り返し」「明確化」「質問」を勉強しました。適切な処理をするために、情報提供とアドバイスがありました。これがカウンセリング体系です。

 前回まで、面接中期の留意点の中の感情移転を解説しました。さて、いよいよ面接中期の最後の留意点です。カウンセラーへの個人的質問の続きです。

 今日は、率直に自信を持って答えにくい質問への対処でしたね。

 「私は精神病でしょうか? 神経症でしょうか?」「カウンセリングで果たして治るでしょうか?」などがその例です。私たち素人や、非医師であるカウンセラーが、神経症かどうか診断名を伝えることはできません。この質問の具体的内容は医師にリファー(覚えていらっしゃいますか? 専門家に任せるということです)する必要があります。

 でも、医師でなくてもできることはあります。「あなたは自分の事をどう思っているのですか? その根拠は? 精神科医ではなく、カウンセラーのところに来たのは?」など来談者の認知の世界を明らかにすることです。病名を知りたいというのは、クライエントの本心ではないケースが多くあります。昨日も書きましたが、人間が質問を発するとき、その質問の裏に真意が隠されているケースが多くあります。

 また、こういう自信が持てない質問や重い質問に対しては、「No Deal」も有効な方法です。「とにかく二、三回話をしましょうね」などです。No Dealとは、「取引をしない」、つまり、その場では結論を出さないという意味です。

 その裏に真意が隠されているクライエントの質問には、逃げ隠れをせず受け止める姿勢が大切です。でも、社交会話ではないのですから、必要以上にしゃべらないことです。こっちで裏読みをしたり、過度の推測をしたりして、相手が「一」話す間に、こちらが「三」話すというのは最悪です。これは、職場におけるティーチング以外のコミュニケーションでも同様です。過程での、親子の会話でも同じです。

 質問をしたいときは、ストレスがたまっているときであることは、帰宅して奥さんの話を聴いている男性ならわかりますよね。

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このページは、宝徳 健が2010年12月24日 06:11に書いたブログ記事です。

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