このシリーズは右のカテゴリー「コンサルティング」に格納されています。
今回は、下のBCP策定・運用サイクルの②BCPの準備、事前対策を検討するの中の、
①事業継続のための代替策の特定と選択をする
です。
【BCP策定・運用サイクル】
①事業を理解する
↓
②BCPの準備、事前対策を検討する
↓
③BCPを策定する
↓
④BCP文化を定着させる
↓
BCPのテスト、維持・更新を行う
↓
①へ
BCPには一定の検討フォームがありますが、このブログでは割愛しています。
<質問>
仕事中、突然停電になりパソコンも照明も使えなくなりました。携帯電話のニュースサイトをのぞくと、電力会社では普及の目途が立っていないとのこと。あなたの会社ではどうしますか?
中核事業を目標復旧時間内に復旧させるためには、緊急事態発生時に、中核事業の継続において、ボトルネックとなる必要資源(人、物、金、情報等)をどのように確保するかが重要なことはいうまでもありません。
このステップでは、中核事業の復旧を極力早めるために、前工程の「事業を理解する」で把握したボトルネック資源について、緊急発生時における確保の方法や手段を事前に検討し、把握することを目的としています。
必要な資源が被災して利用できなくなってしまった場合は、代替資源を確保する手段を選択しなければなりません。
このような選択肢には導入のための労力や費用の面において様々なレベルがあるので、最終的には、自社のBCP運用に対してどれだけの知恵・人材・資金を投入できるかを総合的に判断して決めることが大切です。また、BCP運用に対して余力以上の投資をしすぎて、通常の創業に大きな支障をきたすようでは本末転倒です。身の丈にあったBCPを検討する必要があります。
次に、緊急事態発生時において、取引先等への早期の連絡は非常に重要であるとともに、従業員に対して事業継続対応の指揮命令を連絡するための拠点場所を確保する必要があります。自社の社屋自体に影響がなければその場所でいいのですが、被害を受けた場合にどうするかを考えておく必要があります。場合によっては自動車内を拠点にすることだってあります。
次回につづく
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