今回は、下のBCP策定・運用サイクルの①事業を理解するの中の、「財務状況を分析する」の中の「税務面の事前対策」です。
【BCP策定・運用サイクル】
①事業を理解する
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②BCPの準備、事前対策を検討する
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③BCPを策定する
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④BCP文化を定着させる
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BCPのテスト、維持・更新を行う
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①へ
緊急時には、応急対策のための費用や従業員の給料、仕入品への支払などの運転資金が必要になります。以下を参考にしてください。
種類 金額 投入時期 備考
現金・預金 即時可能
損害保険金 支払時期までに時間がかかる 保険代理店に確認要
会社資産売却 換金までに時間がかかる 株券などは保有?
経営者からの支援 経営者の意向次第 社長の保有資金は?
基本コースでは、この自力で活用できる手元資金額の検討をします。借入可能金額を含めた資金額の検討は中級コースで行います。
次に、財務診断です。これは、エクセルソフトがありますので、ご希望の方は連絡ください。
1.財務診断
手元資金と復旧資金を比較します。
手元資金>復旧資金 or 手元資金<復旧資金
2.キャッシュフロー対策
(1)現金・預金の保有
災害発生後1ヶ月分の支出を賄える現金・預金を保有していることが望ましいと考えられます。月商の1か月分程度の現金を保有しておく必要があります。
(2)災害時の融資制度
運転資金・復旧資金が不足する場合は、災害時に設置される「特別相談窓口」に相談します。小規模企業共済制度の災害時貸付制度、日本政策金融公庫・商工中金・保証協会の貸付制度があります。
(3)事前対策の考え方
事前に対策を講じておけば、災害時の復旧費用総額は間違いなく減少します。事業の継続に重大な影響を与える欠陥がある場合は、借入金をしてでも事前に対策を講じておく必要があります。
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