このシリーズは右のカテゴリー「和歌」に格納されています。
心の恋人 小野小町の和歌です。
空をゆく月のひかりを雲間より見でや闇にて世ははてぬべき
「空を渡る月の光が雲間から洩れるのを見ることもなく、闇夜のまま、この夜は終わってしまうのでしょうか。」
家の前を素通りした男に、「誰ともなくて」(誰からとも知らせず に)、届けさせた歌。上の意味は表面の意味です。
本当の意味は、月の光を男に喩え、あなたに逢えずに「世」(生であり、男との仲でもある)は絶え果ててしまうのか、 と言い送っています。暗転する下句の絶望の深さが凄まじいですね~。翌朝の男の返しは、「雲晴れて思ひ出づれど言の葉の散れる嘆きは思ひ出もなき」。あなたは歌で歎いておられたが、思い当たるふしがない、ととぼけて見せたのである。
和歌ってすばらしい。
では、拙首です。
三省し 情けない我 見つけるに 心の障害 いつ除けるか
あ~、情けない。一秒もさぼるなよ!
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