このシリーズは右のカテゴリー「和歌」に格納されています。
一昨日、奈良県にBCPのセミナーをしに行ってまいりました。
一昨日、奈良県にBCPのセミナーをしに行ってまいりました。
お土産に葛城路(かつらぎみち)という和菓子をいただきました。和菓子に目のない私は大喜び。
おいしい~。おいしい~。この土地の銘菓みたいです。お菓子の箱やお菓子の包みに、和歌や俳句がたくさん書いてあります。こういうのいいですね~。書き留めておきます。日本人は、なぜこんな素晴らしい文化を国民全員で学ばないのだろうか。
葛城山裾 句碑の道
葛城山裾の道は今も神々の足跡が残っている道である。大和の国を生んだ息ぶきがそくそくと感じられる道である。谷川のせせらぎにも、過ぎし世の盛衰の響きがする。生き耐えてきた老樹にも、語ることなき川辺の石にも、無数の悲劇が染み込んでいる。金剛山麓より二上山麓への起点天誅組悲史の峠(風の森峠)より高鴨神社を經て、天孫降臨の神話の地、高天彦神社へたどるとき
葛城の 高間の草野(かやの) はや知りて 標刺(しめさ)さましを 今ぞ悔しき(万葉)
と歌った万葉歌人の、失恋の情は、旅人の心をとらえずにはおかない。
道は、一言神社 神宮の芝 九品寺 鴨山口神社 不動寺 火雷神社 平岡極楽寺 と北上して、当麻坂に出る、兄頼朝に追われ吉野へ落ちていく義経、その後を追う静香、二人の息づかいが聞こえてくる当麻坂である。
それより、当麻坂の頂上には、今日も大津皇子は静かに眠っている。
あしびきの 山の雫に 妹まつと われ立ち濡れぬ 山の雫に(大津皇子 万葉)
わを待つと 君が濡れけん あしびきの 山の雫に ならましものを(石川郎女(いらつめ) 万葉)
皇位継承のために消された大津皇子がその恋人 石川郎女と取り交わした恋の歌である。千三百年前、恋に身を燃やした天武帝の皇子、大津皇子の悲恋のみずみずしいロマンの泉を、涸らすことなく続く句碑の道、それは葛城山裾の道である。
そうして、一望の大和国中(くんなか)が、みず色の暮靄(くれもや)に沈むとき、葛城の峯々は金色(こんじき)に光る。荘厳(そうごん)なる葛城連峯の落照に立つ旅人は、恵まれた人である。
道筋の句碑
高島神社
天の神地の神々に植田すむ 暮石
高天彦神社
高天道の残雪神話の里なりき 圭子
一言主神社
猶見たし花にあけゆく神の顔 芭蕉
九品寺
夕立に総立ちとなる地蔵かな 無想
石光寺
風ありとうなづきあうや寒牡丹 青畝
まだまだあります。続きはまたね。それにしても、胸がどきどきします。素敵ですね~。初めて行ったところですが、こんな素敵なところだったのですね。このコーナーで研究していきます。日本は本当に素敵な国ですね。
では、拙首です。
葛城の 道を歩んだ いにしへの 貴(たけ)き人々 残すこの道
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