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年金問題は、専門ではない私にはほんとうによくわからない。みなさんもですよね? 一緒に勉強しましょう。
小野小町さんは、来月60歳です。66歳だった、ご主人 深草少将さんが亡くなってしまいました。子供はすでに、22歳。18歳未満であれば遺族年金が受け取れるのですが・・・。
「あなた~、なぜ死んじゃったの? 残された私はどうすればいいの? いえいえ、あなたの愛がまだ欲しいなんて小娘みたいなことは言っていないの。お金なの、お金! もちろん生命保険はいただいたわ。でも、まだもらえるお金はないの? 聞けば遺族年金は、子供はもう22歳だからもらえないって。何かないの? 何かないの?」
小町さんは、歌います。
少しでも もらえるお金が あるならば 教えてちょうだい 私のために
そこに小町さんのボーイフレンド、光源氏さんがやってきました。
「小町~、何を悩んでいるの? せっかく二人でラブラブしようと思ってきたのに。えっ? 年金? 小町は来月60歳だろ? そうしたら、60歳から自分の年金がもらえる65歳まで、寡婦年金ってのがもらえるはずだよ」
「えっ? あなたプレイボーイなだけじゃなかったのね。 いったいいくらもらえるの?」
「旦那が受け取れる金額の4分の3さ。ほれなおした?」
「うん、ほれなおした」
そこへ、小町さんの恋敵、清少納言さんがやってきました。
「何々? 年金の話? 私にもおしえて。私は、再来月60歳。でも、旦那があまりお金を残していなかったの。だから少しでもたくさんもらえる方法が知りたくって」
「まあ、何よずうずうしい。光ちゃんは、私のものよ」
「まあまあ、いいじゃないか。とっておきの方法を教えてあげるよ。普通こういう場合は、死亡一時金と寡婦年金のどちらかを選択するんだ。ふたつもらうわけにはいかないんだ。死亡一時金は、一回限りで、保険料納付期間の長さにより12万円~32万円」
「ということは、寡婦年金の方が金額が大きいわね。そんなのみんな、寡夫年金をもらうわよ」
「小町さん、光さんが、私のために説明してくださっているのよ。少し黙っていてくださらない」
「ふん」
「まあまあ、では、続けるね。たいていの場合そうだね。一時金で最大32万円。国民年金だけ入っていたとしても、満額が80万円ちょっと。その4分の3だと60万円になるものね。普通に考えればそうだ。でも、寡婦年金には、死亡一時金にはない条件が課されているんだ。それは、妻が、老齢基礎年金を繰上げ受給していないことなんだ。ふたりともしていないね」
「うん」
「つまり、自分も老齢基礎年金を繰り上げてもらいながら、寡婦年金も受け取ることができないということ。寡婦年金を受け取っている妻が、自分の老齢基礎年金を本来の65歳で受け取るのはなんのもんだいもない」
「だから何よ!(二人)」
「(おお怖!別の彼女探そっと)。でも、繰上げ受給をしている場合でも、死亡一時金を受け取ることはできるんだ。二人とも近々60歳。だから、寡婦年金を5年間受け取って、65歳から自分の年金をもらうか、繰上げ受給をして、死亡一時金をもらうかは、年金事務所に相談に行って、その額を教えてもらってから判断するといいんだよ。小町さんは、生命保険がたくさん入ったから、あまり必要ないかもしれないけど、清少納言さんは、よく検討したほうがいいよ」
「私だって、検討するわよ!!!」
「は・はっはい(汗)」
いざ行こう 年金事務所に いざ行こう 私の年金 増額のため:小野小町
よいことを 教えておいて いただいて 光るの愛は 私のものよ:清少納言
ああ怖い 女は怖い 気をつけよう ほんとの愛は どこにあるのか:光源氏
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