昨日の産経新聞は面白かったなあ。少しずつ紹介します。
まずは、与謝野晶子の素敵なエピソードが紹介されていました。
失ひし 一万枚の 草稿の 女となりて 来りなげく夜
与謝野晶子は、10代の初め頃すでに源氏物語を原文で読了していたそうです。その源氏物語を30代になって、彼女は、全文現代語訳を志します。44歳で原稿が1万枚に達した頃、関東大震災で、その原稿を全部消失してしまったそうです(詳細省略)。かわいそー。
消失した原稿が晶子自身になって、目の前に現れるということを詠んだのが冒頭の歌です。底知れない絶望が伝わってきます。
源氏をば 一人となりて 後に書く 紫女年若く われは然らず
震災から10年後、与謝野晶子は、再び日本文学の最高傑作に挑戦します。最愛の夫 寛に先立たれる悲しみに耐え、60歳で『新新約源氏物語』6巻の刊行を果たしました。今でも、『全訳源氏物語』(角川文庫)として、手に入れることができるそうです。早速買います。
昔の日本女性は、なんて素敵なのでしょうか! 美とかブランドとかに走る今の多くの女性は本当に美しいのだろうか?
与謝野晶子さん。また一人心の恋人が増えました。
コメントする