和歌

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 源氏物語を酔うように読んでいます。
 帝に愛された、光源氏の母「桐壷の更衣」。帝の寵愛を一身に受ける桐壷は、当然ながら、宮中で、他の更衣たちのすさまじい嫉妬を受けます。苛め抜かれます。

 桐壷は、それは美しい光源氏を生みました。光源氏が三歳になったときに、それまでの心労が重なって亡くなってしまいます。これが源氏物語のはじまりのところです。

 紫式部は、滋賀県大津市の石山寺に籠って構想を練っているときに、この最初のところが頭に浮かび、一気に書き始めたと言われています。

 さて、当時の週刊では、忌日(いみび)がすぎるまで、御子は母の実家に預けられます。御子のことが気になってしかたがないので、女官を遣わして、御子の様子を、桐壷の母のところに見に行かせます。

 そのときに帝が送った歌です。

宮城野の 露吹きむさぶ 風の音に 小萩がもとを 思ひこそやれ

 「御所の庭の萩を吹いて私のなみだをさそう風につけても、そこにいる若宮のことが心にかる」

 桐壷の母が返します。

荒き風 ふせぎしかげの 枯れしより 小萩がうへぞ 静こころなき

 「荒い風をふせいだ若宮の母が、枯れてからは、頼りのない若宮が心配でなりあません」

 素敵ですね~。千年前に、こんなに素晴らしい小説が存在したのです。この国はほんとうに素晴らしい。

 では、拙首です。

式部らが 残してくれた すばらしき 豊葦原の 瑞穂の国は

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このページは、宝徳 健が2011年10月20日 06:49に書いたブログ記事です。

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