このシリーズは右のカテゴリー「和歌」に格納されています。
今日は、昔の女性の知恵をあらわす和歌を紹介します。
今日は、昔の女性の知恵をあらわす和歌を紹介します。
夕されば 野辺の秋風 身にしみて 鶉(うずら)鳴くなり 深草の里
意味としては「夕方になると、野風の秋風が身にしみます。うずらが鳴いている深草の里よ」ですが、この意味には背景があります。
ある男が、深草に住む女と暮らしていましたが、しだいに飽きました。長い間住み慣れた里を出て行けば、この深草はさぞかし名前通りの野になるだろね、と女に告げました。すると女は、上の歌を詠みました。「野になれば、私は鶉になって泣き暮らしましょう。そうすれば、いつかあなたが狩にこられて、私を見つけるでしょうから」というのが真の意味です。
これを聞いた男は感心して、もう深草を去ろうとする気持ちがなくなりました。
恋をして、こういうやりとりができれば、現代ももっと情緒豊かな世の中になりますね。
では、拙首です。
目が覚めて 窓を開ければ 雨の空 秋の晴れ間も ひといきいれた
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