中小企業白書解説

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 さて、これまで、政府の支援策がどのような効果を発揮したかを述べてきました。もちろん、あくまでも白書に書かれてあることを記述してきました。今日から、中小企業の動向を解説します。
 まずは、景況感です。中小企業庁と中小企業基盤整備機構の「中小企業景況調査」というものがあります。

 そこで見られる、中小企業の業況判断DIは、2009年1-3月期行こう、マイナス幅が縮小し、持ち直しの動きが見られていました。業況判断DIとは、前期に比べて業況が「好転」と答えた企業の割合(%)から、「悪化」と答えた企業の割合(%)を引いたものです。

 業種別に見ていくと、リーマン・ショックから持ち直しの動きは、2010年4-6月までは、ほぼ全ての業種で見られていましたが、2010年7-9月期以降、製造業を中心に弱い動きを示しました。しかし、2011年1-3月には、製造業で落ちなおしの動きが再び見られました(3月1日時点の調査なので、震災前となります)。

 一方、小売業、サービス業でマイナス幅が拡大しました。また、小規模企業では中規模企業に比べて、業況判断DIの水準が低いなど、規模間格差も見られました。

 さて、全国中小企業団体中央会というものがあります。ここでも、「中小企業月次景況調査」というものをやっています。これによると、中小企業の景況DIは、2010年度当初から持ち直しの動きが見られましたが、2010年8-9月に一旦低下し、その後、再び持ち直しましたが、震災が発生した2011年3月に大幅に悪化したと記述しています。

 地域別では当然のことですが、東北と関東で大幅な低下が見られます。震災の間接日がちと自重ムードから、他の地域でも悪化しています。

 持ち直していた景況感が、震災後一気に低下したということがわかります。復興という言葉の重要性を強く感じますね。

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このページは、宝徳 健が2011年10月22日 08:39に書いたブログ記事です。

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