このシリーズは右のカテゴリー「和歌」に格納されています。
大好きな正岡子規の「歌よみに与ふる書」を現代語訳しています。今は、「三たび歌よみに与ふる書」のところです。
大好きな正岡子規の「歌よみに与ふる書」を現代語訳しています。今は、「三たび歌よみに与ふる書」のところです。
「歌を一番善いというのは、もともと、理屈のないことであって、一番善い訳は何一つない。俳句には俳句の長所があり、支那の詩には支那の詩の長所があり、西洋の詩には、西洋の詩の長所があり、戯曲院本には、戯曲院本の長所があり、その長所は和歌の及ぶところではない。理屈は別としたところで、一体、歌よみは和歌を一番善いものと考えた上でどうするつもりなのだろうか。歌が一番善いものなら、どうでもこうでも、上手でも下手でも、三十一字並べさえすれば、天下第一のものであって、すぐれた俳句や漢詩、洋詩にも勝っていると思い込んでいる。その考え方が聞きたくなる。最も下手な歌も、最も良き俳句漢詩等にすぐれていると言うのであれば、誰も俳句漢詩などに取り組む者などいなくなる。もしまた俳句漢詩などにも和歌より善いものがあれば、和歌にも俳句漢詩等よりよろしくないものがあるというなら、和歌係が一番善いものにはならなくなる。歌よみの浅見みは今更のようにあきれてしまう」 つづく
では、拙首です。
誰もいない 浜や磯部の 透き通る 海のありかた 人はどうあれ
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