このシリーズは右のカテゴリー「和歌」に格納されています。
正岡子規の「歌よみに与ふる書」を現代語訳しています。「五(いつ)たび歌よみに与ふる書」の続きです。
正岡子規の「歌よみに与ふる書」を現代語訳しています。「五(いつ)たび歌よみに与ふる書」の続きです。
「もしほ焼く 難波の裏の 八重霞 一重はあまの しわざなりけり
契沖という人の歌である。この歌の下品なことは、少しでも心がある人ならすぐにわかる。この歌が、伝えられているのは、言うまでもなく、八重一重の掛け合わせにあるけれど、自分が攻撃する点も、まさにここにある。大概、みんながほめるところと、自分がけなすところは同じところにある。八重霞というものはもとより八段に分かれた霞のことでなければならないので、一重という言葉とはマッチするはずがない。またはじめに「もしほ焼く」と置いている。そのあとに、煙ともいえないので、「あまのしわざ」と主観的に置いているところは、もう話にもならない。こんな風に詠まなくても、「霞の上に もしほ焼く 煙たなびく」というように読めば、つまらない歌もずいぶんましになる」これは名著ですね。
では、拙首です。
つらいとき そう思ふのは 自分だけ そのときこそに 恩があふるる
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