このシリーズは右のカテゴリー「和歌」に格納されています。
正岡子規の名著「歌よみに与ふる書」を現代語訳しています。昨日に引き続き、「六(む)たび歌よみに与ふる書」です。
正岡子規の名著「歌よみに与ふる書」を現代語訳しています。昨日に引き続き、「六(む)たび歌よみに与ふる書」です。
「客観主観感情理屈の語につきて、あるいは、愚者を誤解されているのであろうか。まったく客観的に詠んだ歌であっても感情をもとにするのはあたりまえである。たとえば、橋の袂に柳が一本風に吹かれているということを、そのまま歌にするとその歌は客観的であるけれど、本来この歌を作るということは、この客観的景色を美しいと思った結果なのであって、感情に基づくことはもちろんであって、ただ美しいとか、きれいとか、うれしいとか、楽しいとかいう語を使うか使わないかというのと同じである。また主観的と言う中にも、感情と理屈との区別がある。私が、歌の世界から排除したいのは、主観の中の理屈の部分であって、感情の部分ではない。感情的主観の歌は客観の歌と比べて、この主客両方の相違点より、優劣をいってはならない。だから私は、客観に重きを置く者でもないのである。」
本質に迫ってきましたね。
では、拙首です。
本質に迫ってきましたね。
では、拙首です。
苦しさを 乗り越え 天命つかむ人を 致知の中にて 触れて我みる
コメントする