不安との付き合い方

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 たくさんの方々から、このシリーズに興味を持っているとの連絡をいただきます。ありがとうございます。心理学を書くと、いつも結構人気が出ます。マーケティングでも、いろいろと手法はありますが、結局は「相手の心と行動を変える」ことが購買だと考えると、マーケティングは心理学でしかないのです。あれこれ手法を駆使しても、現場が消耗するだけです。

 さて、今日からまた面白いですよ~。「不安に対する最悪な対応」を掲載します。
 心配性の方は次のことを言われたことがないでしょうか?

☆もっと前向きに考えろ
☆何も心配することはない
☆すべてうまくいくさ
☆自分を信じろ
☆君を信頼しているよ
☆そんなことは忘れろ
☆とにかく心配するな

 不安になりやすい大半の人は、善意ある友人、カウンセラーなどから、こうした言葉をよくかけられます。とっても運がよければ、そのアドバイスのおかげで10分ほど気が楽になることができます。
 これらの言葉は心配性の人に対して言っても・・・・。

前向き
 前向きになるというのは、もちろんよいことです。でも、実は、心配性の人は、前向きにあることを恐れています。そんな人に「前向きに考えろ」というのは、高所恐怖症の人に「大丈夫。大丈夫」と言いながら、バクジージャンプの台に登れと言うようなものです。心配性の人に「もっと前無垢に考えようよ」というアドバイスは、効果「ゼロ」です。

自分を信じろ
 確かに聞こえはいいのですが、心配性の人にしてみれば、いったいどうしていいか、がわかりません。「おい、そこまで自分や周りの人が信じられないのか。今から、自分を信じるんだ、さあ!」というアドバイスは、心配性の人には、何の効果もありません。よけいなお世話であるし、心理学の「ゲーム」とくにアル中のゲームが起きやすくなります。 これも効果「ゼロ」。

 友達が自分を信じてくれると言うのは素晴らしいことですが、心配性の人は、自分を信じたりしません。むしろ、友達が自分を信じてくれるのと、自分で自分を信じるのは別だと思っています。だから、心配性の人は「あの人は本当の私をわかっていない」となります。

 心配性の人の心の中には、誰も知らない「神経質な自分」という「私的自己」があり、それが自信喪失の原因になっているのです。そのため、「信じているよ」と友達が言ってくれても、「ふん、自分(私)と同じくらいこの人も、私のことをわかっていない」と思うだけなのです。

 まだまだ続きます。思い当りますよね。

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このページは、宝徳 健が2012年2月19日 03:37に書いたブログ記事です。

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