和歌

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 正岡子規の「歌よみに与ふる書」を現代語訳しています。今日から「八(や)たび歌よみに与ふる書」です。

 文語に触れるのはいいですね。私も、和歌を口語で詠んでしまいますが、何か味気ないし、重みがない。幼いころから文語に触れる教育をすると、きっと立派な人間になることでしょう。
「悪い歌の例を以前に列挙したので、今度は善い歌をここの紹介しましょう。悪い歌といい、よい歌というのも、四つ五つばかりを上げたりしても、私の言いたいことを言い尽くすことはできないけれど、無いよりもよいであろいう。まず『金槐和歌集』からはじめましょうか。

武士(もののふ)の 矢並つくろふ 手の上に 霰(あられ)たばしる 那須の篠原

という歌は、万口一斉(ばんこういっせい)が称賛するように聞いているのに、今更取り出してもいかがかなと思ったが、それでも、この歌はよい。この歌の趣は誰でも面白いと思うであろう。また、このような趣が和歌には極めて珍しいことも知らない人はいなく、また、この歌が強い歌であることもわかるでしょう。でも、この類の句法が、ほとんどこの歌に限られるほどであることを、ほとんどの人が知らないことも特筆される」

 では、拙首です。

自らの 今を恨みて 自らの 以外のものに 責を求むる

自らの 今は己が つくりしを 己以外に 責を求むる

 人間と馬鹿なものですね。

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このページは、宝徳 健が2012年2月29日 00:00に書いたブログ記事です。

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