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昨日、松井秀樹選手のことを書きました。これからの活躍が楽しみだなあと思ってテレビを観ていたら、なんとホームランを打っていました。
昨日、松井秀樹選手のことを書きました。これからの活躍が楽しみだなあと思ってテレビを観ていたら、なんとホームランを打っていました。
すごいなあ。
普通の人間だったら「マイナーリーグに落ちてしまった」「俺はこの先どうなるんだろう」などと、抽象的な表現が先行して悩んでしまいます。
でも松井選手は、「俺は今、マイナーリーグでプレーしているんだ」という事実を受け入れ、「今、ここ」を大切に「具体的に活動しながら」生きています。これを「自分の立ち位置を知る」と言います。自分の立ち位置を知っている人は具体的に努力し、生きて行けます。
人の悩みは、そのほとんどが、抽象的な表現をすることからはじまります。抽象的な表現は具体的な解決策に至りません。具体的な解決ができないので、どんどん状況が悪くなり「どうせ」「やっぱり」という表現を使ってしまって、どんどん自らの非合理的信念(イラショナル・ビリーフ)を積み重ね、どんどん、自分を窮地に陥れます。
松井選手は、「今、ここ」をそれ以上もそれ以下もなく懸命に具体的に生きています。すばらしい。わかってはいても、こういう生き方をできる人は、なかなかいません。
活躍しているときに、ファンを作ることはできるでしょう。でも、こういう状態でファンを作ることができる松井選手に敬意を表します。
いまここを 生きるますらを ここにあり 力をくれる もの言わずとも
万葉集です。
額田王の歌を紹介します(ではないとも言われています)。額田王は、日本史を学ぶときに欠かせない人物です。女性でありながら、類まれない才能に恵まれ、そして、二人の天皇との恋のバトル・・・。日本の女性は強い。
秋の野の み草刈り葺(ふ)き 宿れりし 宇治のみやこの 仮廬(かりいほ)し思ほゆ
「秋の野の 萱(かや)を刈って屋根を葺き、旅宿りをした宇治の都の仮の廬(いおり)が思い出される」
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