ヒゲの殿下

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 日本はまた、大きな、そして、大切な力を失いました。
 三笠宮寛仁(ともひと)殿下がお亡くなりになられました。慎んで哀悼の誠をささげます。

 小泉政権下で、信じられないような皇室議論に結論が出そうになりました。女系天皇容認方針です。経済がいかに不況でも国は潰れません。でも、皇室が女系天皇になった瞬間に、日本の国は潰れてしまいます。

 寛仁殿下は、女系天皇の容認方針に反対の立場をとられました。皇室の方は、ふつうこの手の発言はされません。これは国民が反省すべき点です。私たち国民が正しい日本の国体と歴史を知って、「女系天皇は国家を崩壊させる」と発言していれば、寛仁殿下は、このようなリスクを冒されなくてもすみました。福祉活動も盛んにおこなわれていらっしゃいました。

 皇室として初めて海外留学をしたり、サラリーマンを経験されるなど、皇室に新たな風も吹きこみました。皇籍を離脱したいとやんちゃなことをおっしゃったことも。

 本当に悲しい。安らかにお眠りください。日本を見守ってください。私たちも出来るだけのことを行います。

伝統を 守りさらには 新しき 風も吹きこむ 力失ふ

 久しぶりの正岡子規の「歌よみに与ふる書」の現代語訳です。「人々に答ふ」の続きです。

桑とると 霞わけこし 里の児が えびらにかかる 夕ぐれの雨

 この歌は、そう大きな欠点はないけれど、逆に何の趣もない。蚕を飼いはじめる時期は、のどかに感じられるものなのに、この歌前半はそうなっていないし、後半もなっていない、。このために、趣が少なくなってしまっている。えびらというのは、どんなものか知らないけれど、この歌では桑の葉を摘みいれる籠のたぐいなのであろうか。どうも、そこのところが不審である。俊頼の歌に「山里のこやのえびらに漏る月の影にも繭の筋は見えけり」とあるえびらは、家の中にある器具かと思うけれど、それを桑の葉入れにも使うのか疑問である。

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このページは、宝徳 健が2012年6月 7日 06:56に書いたブログ記事です。

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