土用の丑の日

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 鰻の価格が高騰しています。
 子供の頃、川で鰻を採りませんでした? ゴミを拾うあの、鉄のはさむやつの、先っぽをギザギザに改良して、川の中に入り、土管なんかがあるとことを、それで挟みまくる。いつも採れるぐらい鰻は甘くありませんが、運が良ければ採れました。採ったあとどうしたかは覚えていません(笑)。今でもそうやったら採れるんじゃないだろうか?

 今年は、鰻が高くなっています。高すぎて、土用の丑の日に食べられないかもしれませんね。

 万葉集の大友家持の和歌があります。

 石万呂に 吾物申す 夏痩せに よしと云う物ぞ うなぎ取り召せ

 そんな昔から夏バテ防止に食べていたのですね。
 
 ところで土用ってなんでしょうか?

 土用とは、元々、土旺用事と言っていたものが省略されたものだそうです。古代支那では、世の中のすべてのものが木火土金水の五つの組み合わせで成り立つという五行説がありました。その五行切に季節を割り振ることを考えた人がいたみたいです。自然界にあるのは、四季です。五季はありませんから、下のようになってしまいました。

木-春
火-夏
金-秋
水-冬
土-???

 そう「土」が余ってしまったのです。そこで、古代支那人は、こじつけました「土の性質は全ての季節に均等に存在するだ!」。そして、各季節の最後の18~19日を土用としたのです。

 今は土用というと夏だけですが本来は全ての季節に土用があります。
 土用は季節の最後に割り振られるので「土用の明け」は次の季節の始まる日の前日。(夏土用は、立秋の前の日に終わる)。異なる季節の間に「土用」を置くことで、消滅する古い季節とまだ、充分に成長していない新しい季節の性質を静かに交代させる働きをするそうです。

 じゃあ、丑の日は?
 
 十二支の「子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥」の丑です。各土用の中で丑の日にあたる日が「土用丑の日」です、一般的には「夏土用の最初の丑の日」に鰻屋の祭り「土用丑」と称して鰻を食べる日ということになっています2回目の「土用丑」は皆疲れているのか、飽きるのか、あまり盛り上がりません(笑)。

 今年は、土用の入りが7月19日、土用の明けが8月6日、土用の丑の日が7月27日です。なぜか今年は二の丑の日はありません。

 食べ物ひとつにいろいろ理屈をつけるのも楽しいですね。先人に感謝します。

香ばしい 匂いがあたりに 立ち込める 夏の風物 鰻を食す

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このページは、宝徳 健が2012年7月15日 08:30に書いたブログ記事です。

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