パソコンの故障にみる自分の未熟さ

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 禅に「日日是好日」という言葉があります。
 「いつも良い日だよ」ということなのですが、生きていると自分に都合の良い日などそんなにたくさんはありません。むしろ自分に都合の悪い日の方が多い。

 そんな自分に都合の悪い日でも「日日是好日」だという教えです。

 最近、メガネは壊れるわ、パソコンは壊れるわ、しんどいことも多いわで、なんだかどうしたのだろうか、と思う日が続きました。でも、「日日是好日」ですね。天が何かを自分に伝えようとしている。自分の未熟さを伝えようとしてくれたのですね。小さな満足が積み重なってしまって、自分の未熟さを忘れてしまっている私に対して。

 この記事を書いている時間では、福見選手が準決勝が敗れ、まだ三位決定戦は行われていません。オリンピックの種目にあるのは「柔道」です。日本人の文化「道」は、相手を尊敬することからはじまります。福見選手に勝ったルーマニア人の勝ったあとのあの態度は、「道」ではありません。白人はだから、世の中を乱します。福見選手へ「あなたのこれまで積み重ねてきたものは誇るべきものです」

 日露戦争後 戦闘後の、乃木希典大将のステッセルに対する態度、東郷平八郎大将のロジェストウィンスキーに対する態度は、まさに「道」でした。

 将軍だけではありません。日露戦争 日本海海戦において、帝国海軍連合艦隊は、敵国ロシアのバルチック艦隊を討ち破りました。海外のプレスが、連合艦隊の旗艦 三笠に戦闘後取材に乗りこみました。艦隊乗組員は、あれほどのすさまじい戦闘をした直後であるにもかかわらず、いつもの通り、粛々と任務を遂行していたそうです。海外のプレス は驚嘆しました。

 普段の訓練でもそうです。明治四十四年 佐久間勉海軍大尉率いる潜水艦は、訓練途中、艦の故障により沈んでしまいました。佐久間大尉はもちろん、各乗組員は、自分の持ち場を離れず、その場で最後まで仕事をしながら亡くなっていたそうです。佐久間大尉は最期まで、乗組員の奮闘を讃える遺書を書き続けたそうです。

敷島の 大和心を 人とはば 佐久間大尉の 遺書をしめさん

 これが武士道です。「道」です。日本人です。点を入れただけでバカ踊りをするサッカーとは違います(日本代表はあまりやりませんからいいですね)。

 かつての日本の教育は、生活そのものが「道」への教えでした。まさに、陽明学で言う「事上磨錬」です。パソコンやメガネが壊れたり、人間関係で、少し嫌なことがあったぐらいで、グチグチ考えている私は、まだまだ真の日本人ではありません。私たちの先輩は偉大でしたね。

敷島の 大和心を 知りながら 為すこと出来ぬ 己を嘆く

 あっ、パソコンは直りました。原因がわかってパソコン対応能力が向上しました。メガネも新しいものに換えました。とてもよく見えます。夏用の時計も手に入れました。人との関係もいろいろ考えさせてくれることがたくさんありました。まさに、「日日是好日」ですね。

 天道はうまくできています。

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このページは、宝徳 健が2012年7月28日 22:39に書いたブログ記事です。

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