事業信託 その2(民事信託)

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 従来からあった事業型信託と事業信託の違いを見ています。昨日の続きです。
 事業型信託がある一方、既に成立し運営されている事業自体を信託するものを「事業自体の信託」として、事業型信託と区別しています。事業自体の信託とは、会社法上の事業、すなわち「一定の営業目的のため組織化され、有機的一体として機能する財産(得意先関係等の経済的価値のある事業関係を含む)」を当初の引き受け財産として設定される信託と考えるものです。

 事業自体の信託と言っても、特定の事業を構成する事業財産、債務・契約上の地位、ノウハウ、仕入先・得意先といった事実関係の集合体が信託行為によって一体の信託財産として移転するだけではなく、事業財産以外の事業の交際要素は、信託行為とは別の債務引き受けや契約上の地位の譲渡といった手続きによって受託者に移転し、受託者の手元でそれらた統合され、信託事務の遂行として一体の事業として運営されるものです。

 今後、言葉の使い方として、このブログでは、事業自体の信託を事業信託と呼ぶこととします。

 まあ、事業型信託は、信託銀行などが引き受ける生じ信託と思ってください。

 信託法改正により、私たちは民事信託を使うことが可能になりました。再生や承継や相続に民法以上に効力を発揮する場面が多々あります。

 次回は、事業信託の機能を解説します。

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このページは、宝徳 健が2012年8月19日 22:12に書いたブログ記事です。

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