防災計画だけではダメ

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 南海トラフとかなんとかの被害想定が発表されてメディアが大騒ぎしています。相変わらずメディアはレベルが低いですね。
 先人たちが、この国をどう生きてきたかをしっかりと検証することなく、先の被害ばかりに目を向けているので大騒ぎすることになります。

 この国は歴史を軽んじるので、現在も未来も観ることができなくなっています。

 そして、もし本当に、想定された被害対策に取り組むのであれば。企業も家庭も行政も、「防災」という観点だけでは不十分です。ここもマスコミの報道に抜けているポイントです。

 被害が起きた時に、できるだけたくさんの人・物・金・情報を残すかという「防災計画」は当然必要です。それにプラスして、(人は必ずすべて助からなくてはなりませんが)物・金・情報の「どれを残して生き残っていくか」+「いつまでにそれを復活させるか」というBCP(事業継続計画)の観点が欠かせません。

 災害が起きて、生き残ったとしても、その後、どうしていくかという観点がメディアの報道から抜け落ちています。

 そして、BCPは「起きた時に、いつまでに何を復活させるか」という価値だけではありません。「起きた時に、対処できるように、人を育て、普段から常に徹底して生きる」という価値観があります。

 BCPは欧米で作られましたが、この価値観を付加してこそ、日本人による日本らしいBCPとなります。みなさん、BCPを作りましょう。お手伝いしますよ。

 メディアよ。ポイントをはずしたことでガタガタ騒ぐな。世論を誘導するな。

 それにしても、座長をやったどこかの大学の教授の発言には驚かされました。「危ないところは、百年間、新しい人間が住むことを禁じればいい、そうすれば、百年たてばその場所から人がいなくなる」でした。こんな教授に指導を受ける学生がかわいそうです。「知識」は得られても、「人」が育ちません。「智慧」が創造されません。

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このページは、宝徳 健が2012年8月30日 07:14に書いたブログ記事です。

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