事業信託 その13(民事信託)

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 許可の問題からでしたね。
 路線バス事業は道路運送法上の許可を要する一般乗合旅客自動車運送事業であり、信託設定後も引き続き許可が維持できるかどうかという問題があります。まあ、これも、自己信託ですから、事業主体が変わらないことからそんなに問題はないでしょう。

 さた、自己信託による事業信託とは、委託者が現に行っている特定の事業を自己を受託者とする信託財産に属する事業として、今までの事業と区分して、事業の運営を信託事務として遂行するものです。受託者が第三者である事業信託の場合は、事業に属する財産は信託設定に伴い受託者に移転し、債務・契約上の地位等は債権者・契約の相手方の同意を得て受託者が承継します。

 一方、自己信託の設定による場合は、受託者の固有財産に属する事業から特定の事業を信託財産に属する事業として切り出すことで、その財産上の区分を変更するだけであり、信託事業を構成する事業財産、債務・契約上の地位等について帰属主体の変更は生じません。

 したがって、債務・契約上の地位等について、債権者・契約の相手方の同意を得ずに信託を設定することができます。 つづく

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このページは、宝徳 健が2012年9月 8日 07:00に書いたブログ記事です。

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