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先日紹介した「夢中になる!江戸の数学」の著者 桜井進さんには、それこそ「夢中」になってしまいます。万城目学さんの作品に出会った時のような感覚です。
私は知りませんでしたが(情けない)、万葉集に数学の事を詠った和歌があるそうです。
先日紹介した「夢中になる!江戸の数学」の著者 桜井進さんには、それこそ「夢中」になってしまいます。万城目学さんの作品に出会った時のような感覚です。
私は知りませんでしたが(情けない)、万葉集に数学の事を詠った和歌があるそうです。
平安時代には実用的な計算が重視されていたそうです。貴族たちの間には、掛け算や九九も広がったとか。日本最古の九九の表は、源為憲(みなもとのためのり)の「口遊(くちずさみ)」という書物に書かれています。そして、なんと、万葉集にも九九を使った言葉がいくつも見られるそうです。すごいですね~。平安時代から九九をやっていたなんて~。
若草の 新手枕(にいてまくら)を まきそめて 夜をや隔てむ 憎くあらなくに
という歌があります。これを万葉仮名で書くと
若草乃 新手枕乎 巻始而 夜哉将間 二八十一不在国
となります。この二八十一を「にくく」と読ませ、九九八十一と掛けています。昔の日本人は天才です。
このほかにも万葉集には九九のごろ合わせが多いと、著者の桜井進さんは言います。
例えば「八十一隣之宮乎」を「くくりのみやに」と読ませたり、「十六待如」を「ししまつごとく」、「加是二二知三」は「かくししらさむ」と読ませます。
「二二」を「しし」と読ませるところが憎いですね~。
数学が、こんなにも庶民の間に浸透していたかつての日本。学校のお勉強として、教える今の数学。今の教育は愚かですね。親までそれに便乗し、受験勉強と称して、子供に塾を押し付けたりします。勉学の意欲を子供からそぎ落としながら「知識」を詰め込みます。だから、智慧がわかない人間が育つ。ノーブレス・オブリージュやアウフヘーベンといったリーダーに欠かせない能力が欠如したまま大学を卒業してしまいます。社会に出ても何の役にも立ちません。役に立たないどころか、害になります。文部科学省の役人を見たら、このことは明らかですね。
数学とは、本当はとても楽しく美しい学問です。「数学なんてやって何か役に立つの?」という声は、学生時代によく聞いた言葉です。数学はそういう次元じゃない。やっていて楽しくて楽しくて仕方がないのが数学です。小さいころから、この楽しさを教えなくちゃね。それが本当の教育です。
ねっ?日本人の皆さん(もちろん私も日本人)。日本人って、日本って、すごくて、素敵で、奥が深いでしょ? もっとこういうことを知りませんか? 歴史が浅く庶民をないがしろにしてきた欧米のものばかりありがたがるのではなく。小学校から英語教育なんて。こんな愚かなことは、歴史をきちんと学べばはっきり×と言えます。楽天やユニクロ。愚かな企業です。國を破壊する会社は不要です。
いにしへで 無邪気に遊ぶ 数の道 過去のすごさと 今の愚かさ
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